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2013年8月28日

‘ひだりまえ’のお話し

ひだりまえ(左前)」という言い方はテレビなどで話していることを最近は耳にしていない気がします。
これは和服の襟の合わせ方を間違って逆になった場合を指して言う言葉ですが、私の地域では「あたりまえ」の反対語的意味合い(普通じゃない。変だ。非常識)として一般的に「ひだりまえ」を使っています。

今の方たちは洋服を着るようになり、女性の洋服は左前が常識ですから左前なんてへっちゃらなんでしょうが、和服を左前に着るときは死んだときだけと幼いころから習慣づけられてきたわたしにとって「縁起が悪い着方」としても頭に入っています。

この着方は中国から伝わったそうです。ですから中国には孔子の論語の中にこんな言葉が残されています。

野蛮人は左衽さじん=左前のことをする

つまり、「無知で野蛮な者は服装も左前に着ていて、常識が無い」というものですが、現代の中国や世界の人々の様子を見たら驚きのあまり開いた口が閉じないでしょうね。

ヨーロッパの女性の服装に合わせ方が生じたのは「ボタン」というものが服装に使われるようになってからなんですが、なんとそのボタン文化は、アジアからヨーロッパに伝わったのです。
そしてそれが一般的に広まったのは14~15世紀だそうです。

「では、なぜアジアからヨーロッパに伝わった段階で、男性は右前、女性は左前というルールになったのでしょう?」

そんな疑問が直ぐに出ますが、実際には伝わったヨーロッパでも、男性が右前、女性が左前と直ぐに決まったのではなく、本来は自由だったようです。

その証拠に、ナポレオンは18~19世紀の人物ではもっとも有名な人物ですが、肖像画を見ると右前のパターンと、左前のパターンの両方が有るんだそうです。

知らなかったですよね

それでは、現在のようにハッキリと決まったのはいつごろか?決定した理由はなんなのか?
気になりますよね。

それには諸説があるようですが、決定的に定着したのはファッション誌だそうです。

「1892年に創刊されたアメリカの『ヴォーグ』などのファッション誌で、男性が右前、女性が左前で掲載」

そう言えば、お雛様のお内裏様とお雛様の位置も本来は左右決まっているわけじゃないのですが、東日本では昭和天皇のご成婚の写真に合わせ内裏がの位置が向かって左に飾ることが一般的になりました。

これと同じことなのでしょうね。

服装ファッションに規制をかけること自体がもしかすると、‘ひだりまえ’なのかもしれませんね

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コメント

これだけ?は、男でよかったって思いますね。
ま~ただ、生まれたときからやっていれば、どうってことないかもですけどね。

投稿: もうぞう | 2013年8月29日 18:57

もうぞうさんへ

ズボンの前ファスナーは、男女とも共通ですよね。あれがまた不思議です。

投稿: 玉井人ひろた | 2013年8月29日 20:29

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