乾球温度35℃とは?・‘運動禁止’!
毎日35℃を越す猛暑の中、甲子園球場では第95回全国高校野球選手権大会が行われていることは誰もが知っていることでしょう。
さて、(公益財団法人)日本体育協会がまとめた「熱中症予防ガイドライン」のなかにある「熱中症予防のための運動指針」というのには<乾球温度35℃以上での運動は原則として禁止する>という趣旨のことが書いてあるそうなんです。
ということは、今甲子園で行われている試合は全てその指針に違反する、高校生にとっては危険なことではないか?という疑念が生じるのは当然だと思います。
その疑念に対し日本体育協会は次のような回答をしているようです。
- 熱中症対策は、各スポーツの競技・運動特性によって異なってくるもので、そのなかでも危険性が高いのは、炎天下で長時間身体を動かしているような競技である。
- 野球の試合の場合、守っていても投手以外はずっと身体を動かしているわけではないし、攻撃の時にはベンチの中にいるので、我々の調査(体育協会研究室は高校野球連盟の医科学委員会と連携し、10年以上、野球の熱中症予防研究)でも、甲子園のような大会では、熱中症は起きにくいと考えている。(ただし、練習時は危険とみている)
つまり、体育協会としては甲子園球場での大会は心配いらないと判断しているので、指針に反することは無いことになるようです。
この熱中症予防ガイドラインは指針ということで、絶対に従わなくてはいけないということではなく、体育協会としては「あくまで参考としてもらいたいものである」という考え方のようです。
それに、たとえ違反しているとしても甲子園大会を管轄する高校野球連盟は体育協会には加盟していない(ただし高野連の上部組織である「全日本アマチュア野球連盟」は体育協会に加盟している)組織なので、直接指導をすることは無いのです。
それでは、高野連としては何も対策をしていないのか?というとそうではなく、ちゃんと対策をしているのです。
- 試合前、試合中、試合後の給水を呼びかけ、ミネラル・ウォーターやスポーツ・ドリンクを大きなボトルで各出場校に提供している。
- 試合中はベンチの背面の壁とイスの間に設置してあるエアコンから冷風を出して選手たちの体を暑さから守っている。
知らなかったですよね。控え選手や監督などが居るベンチは冷房がかかっていたんですね。驚きました。
ということは、あの甲子園でもっとも暑いところにいるのはベンチにも入れず観客席にいる野球部の部員、そして観客や応援の人々だったんですね)
<公益財団法人日本体育協会とは>
公益財団法人日本体育協会は、オリンピック大会参加を契機として明治44(1911)年7月に創立さた。
初代会長は、創立の中心的な役割を果たすとともに、東京高等師範学校(現筑波大学)の校長、日本人初のIOC(国際オリンピック委員会)委員を務め、「柔道の父」と言われれている嘉納治五郎氏である。
http://www.japan-sports.or.jp/
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コメント
高野連は力を持ってますからね~
しかし試合中に倒れたり、万一亡くなったとしたら問題になることは必至でしょう。
投稿: もうぞう | 2013年8月18日 (日曜日) 06:44
もうぞうさんへ
そういうのは監督(または部長)の責任に‘する’んでしょうね
投稿: 玉井人ひろた | 2013年8月18日 (日曜日) 07:50
控え選手や監督などが居るベンチは冷房がかかって・・・へ・え・え・・・でも昨日、選手・・・確か投手が熱中症で参加禁止したとか・・・本人の気持ちはどうなんでしょうか
投稿: 山口ももり | 2013年8月20日 (火曜日) 09:06
山口ももりさんへ
野球は投手と捕手は動きっぱなしですから、バッテリーと言われます。
他の野手と同じ条件ではバテるでしょうね
投稿: 玉井人ひろた | 2013年8月20日 (火曜日) 11:17