エストニア
相撲ファンでなくとも、ちょっと詳しい人ならエストニア共和国出身で、最近引退をした元大関の把瑠都・凱斗(ばると・かいと)関は知っていることでしょう。
母国エストニアでは、把瑠都関は国家的英雄、ですからその活躍に刺激され第二、第三の把瑠都関を目指す若い力士が増加しているそうです。
エストニア共和国とは、旧ソビエトに所属し独立した国家で、国土は4万5227K㎡(岩手県、福島県、長野県の3県を足したぐらいの広さ)そのうち50%強が森林地帯、人口は130万人(さいたま市の人口に近い)のバルト三国の一国です。
2004年5月1日にEU(欧州連合)へ加盟していて通貨はユーロになっています。
この国は2000年から国家的戦略としてあらゆる方面の電子体制化を始めました。その後は↓
- 2002年に国民のIDカード制度の施行(15歳以上の国民はICチップ搭載のIDカードを保持することが義務、それより小さい子は任意だが赤ちゃんまで保持している)
- 2005年に世界に先駆け電子投票制度が実施
- 2007年、モバイルID、ePolice システム稼働
- 2008年にはeHealth システムの実用化
- 2010年に処方箋の電子処理、データ転送開始
- 2012年には国勢調査の電子化
そして、現在のエストニア国内のIT普及率は↓
- 行政や学校でのブロードバンド接続率は100%で、自宅にいてわが子の様子や、その日出された宿題まで、親は家で確認できる。
- 金融機関の電子取引は99%
- インターネットでの所得税申告は95%
- 警察の捜査や取締のためのパトカーなどにもIT機器を搭載
- IDカードは買い物にも使え、店舗によってポイントが付く
- IDカードがあればEU圏内はパスポートが不要
- IDカードは、日本や外国でも使用できる
把瑠都関の出身のロフ村は、人口2~30人しかいない小さな村で、同関の話しだと平均年齢が80歳ぐらいの高齢化した寒村だそうです。
しかし、その高齢者たちのほとんどがパソコンを日常的に使って生活をしていると言いますから、驚きです。
私の村も、村内選挙だけは「電子投票」というものを行っていまして、投票所に行ってパソコン画面のタッチパネルを触れて投票しますが、エストニアの電子投票はかなり違います。
エストニアの電子投票
- 自宅のパソコンを仕様
- 投票する場合はIDカードをパソコンに差し込み本人認証
- 投票は、投票期限日までに投票者を取り消し、何度も投票をやり直すことが可能。
最後の3番が、一番驚きました。一度投票したものを「気が変わった」などとして変えることができるんです。
これは、いいですよね。
放送では、いいことばかり紹介されましたが、たぶんトラブルもあるんだと思いますが、エストニアの電子化は驚愕です。
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コメント
国々の名前は知っていても、その内容は知らないものですねぇ!
勉強になりました
投稿: 空 | 2013年11月24日 (日曜日) 23:47
空さんへ
ほんとうにそう思います。
投稿: 玉井人ひろた | 2013年11月25日 (月曜日) 12:34
ラトビア、エストニア、リトアニア・・・ソ連支配で苦しんだ国ですね。住んでいた住民を強制的にシベリアへ追いやって、ロシア人を連れてきたといいます。もし、日本を占領したのがアメリカでなくソ連だったら、今、日本の土地には日本人はほとんどいないかも???恐ろしいことです。今の中国もウルムチあたりでは同じことをやっているようです。
投稿: 山口ももり | 2013年11月26日 (火曜日) 14:53
山口ももりさんへ
昔から、権力(武力)を持った者は同じことをやるようです。
投稿: 玉井人ひろた | 2013年11月26日 (火曜日) 16:32