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2013年12月 1日

‘牡丹’を燃やして楽しむ?!

立てば芍薬、座れば牡丹・・・」の牡丹と言えば低木なのに大きく綺麗な花を咲かせることで誰でもが知っている花木だと思います。

花の咲く時期のイメージは、種類によっては秋ごろにも咲く種類のもありますがなんといっても初夏や梅雨のころというのが強いですね。

福島県の須賀川市にはその名勝である「須賀川牡丹園(すかがわぼたんえん)」があります。
ちょっと、須賀川牡丹園の説明をしてみましょう。

「須賀川牡丹園」
広さ10ヘクタール(東京ドームの3倍、約30300坪)の園内に290種・7,000株の牡丹の古木が咲き誇る、その規模も美しさも世界最大級。

須賀川牡丹園の歴史は、240余年前の明和3年(1766)、須賀川で薬種商を営んでいた伊藤祐倫氏が牡丹の根を薬用にしようと、苗木を摂津(現在の兵庫県宝塚市)から取り寄せ栽培したのが始まりといわれる。
その後、明治の初期に柳沼(やぎぬま)家が受け継ぎ、そこの長男で園主になった柳沼源太郎(やぎぬまげんたろう氏の代に種類、株数を年々増やしてほぼ現在の形をつくり、昭和7年(1932)には国の名勝に指定された。
それゆえ始め地元では「柳沼牡丹園やぎぬまぼたんえん)」と呼ばれていた時期がある。
園のほぼ中央にある文化財指定牡丹の古木の傍には柳沼源太郎氏の銅像が建立されている。
正面には友好都市の中国の「洛陽」との牡丹を架け橋とする交流の証として牡丹姫像も建てられている。

詳しくは↓のホームページを見てください
http://www.botan.or.jp/history.html

牡丹は須賀川牡丹園の歴史にも有りましたように、「牡丹皮(ボタンピ)という漢方処方薬としても有名です。
使われるのは根の皮で「消炎、鎮痛、婦人病(通経)、血行障害(特に下腹)」の薬効があります。

Img_2090でもやはり、何と言っても一番はその豪華で大きな花の美しさ、それを観賞する楽しみが一番でしょう。

そして、牡丹にはもう一つの風雅な楽しみ方が有ります。

それは、枯れた牡丹の木で焚火をすることです。

焚火してどうするのといことですが、須賀川牡丹園では毎年11月の第3土曜日の薄暮から宵にかけて樹齢を重ねて枯死した老木や途中で折れた牡丹の木を焚いて牡丹を供養する行事が行われています。

合わせて、全国から訪れた俳句愛好者によってこの焚火を囲まれ、優雅に色が変わる牡丹の火の色、香り、そして火の温かさの風情を楽しみながら句を詠むんだそうです。

この牡丹焚火の句会は昭和53年(1978)から開かれていて、同年に「牡丹焚火」は俳句歳時記の季語として採択され、さらに平成13年(2001)には環境省が選定した「全国かおり風景百選」にも選ばれたそうです。

牡丹焚火の始まりは、最初に記しましたここが「柳沼牡丹園」と呼ばれていた大正時代の初め柳沼源太郎(やぎぬまげんたろう氏が存命の頃にさかのぼります。

同氏は栽培管理のかたわら、俳句を趣味とし「破籠子」という俳号を名乗り、牡丹の枯木を供養するため、地元の親しい俳人らを招いてひっそりと焚いていたことだということです。

このころ、同氏は北原白秋とも交流があったようで、病気見舞いに牡丹の枯木を送った記録が残っています。

北原白秋はこんなうたを詠んでいます。

題名⇒『牡丹の木(ぼく)』 北原白秋、作

[須賀川の 牡丹の木のめでたきを 爐(ろ)にくべよちふ 雪ふる夜半に]

私には、このような句は詠めませんが、牡丹焚火は観てみたい気がします。ただ、この時期は寒いだろうなぁ

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コメント

牡丹の焚き火と聞くと「宮本武蔵」の一場面を思い起こします。

投稿: | 2013年12月 2日 01:46

空さんへ

須賀川牡丹園のホームページに、そのことが記載されていました。

{作家・吉川英治。彼の人生求道小説『宮本武蔵』のなかに須賀川牡丹園の伝統行事「牡丹焚火」が登場する一節があります。これ は彼が『宮本武蔵』の執筆中に2度にわたり須賀川を訪れ、自ら牡丹園を東洋一と称え、牡丹焚火の美しい情景に思い入れを強めたところから執筆をしたといわ れています。}

投稿: 玉井人ひろた | 2013年12月 2日 08:29

お・お・お…自信が無かったので書かなかったのですが吉野太夫にかくまわれて、一夜をその部屋にすごした夜、吉野太夫が囲炉裏に燃やしたのは???た・し・か・・・牡丹の香木・・・・そんな場面があっったような。もう一度読み直さないと・・・

投稿: 山口ももり | 2013年12月 8日 11:16

山口ももりさんへ

宮本武蔵を接待した吉野太夫が囲炉裏で牡丹の枝を燃やして寒中のもてなしをしたのちに・・・

というくだりですね。

投稿: 玉井人ひろた | 2013年12月 8日 16:06

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