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2013年12月18日 (水曜日)

“日本式軍”の防衛武装の大綱は、是か?非か?

安倍政権は12月17日()午前の国家安全保障会議と閣議で、平成26年~平成30年(2014~2018)の新たな防衛計画の大綱及び中期防衛力整備計画を決定し、その内容を発表しました。

現在の防衛大綱は平成22年(2010)に決められたものですから、たった3年で新しい内容が出されたのは海洋進出を強める中国が影響していることは‘専門家’と言う方々が説明しなくても誰にでも解ります。

しかし・・・その内容は「すごい」の一言です。

  • 水陸両用車        ⇒ 52両購入
  • 機動戦闘車(装輪戦車)⇒ 99両購入
    MV22オスプレイ       ⇒ 17機購入
  • 戦闘機「F-35」           ⇒ 28機購入
  • 新型の早期警戒機     ⇒ 機購入
  • 新空中給油機           ⇒ 機購入
  • イージス艦               ⇒ 隻購入
  • 無人偵察機「グローバルホーク」 ⇒ 機購入
  • 強襲揚陸艦 ⇒ 導入を検討

       ※戦車は現行の740両から、300両に減らす

さらに、陸上自衛隊員の人数も平成22年(2010)の大綱で決めた15万4千人より増えて、現在は15万9千人なんだそうですが、それは減らさずに維持することが決められ、事実上5000人増員となりました。

大綱は「統合機動防衛力」を打ち出し、島しょ防衛を強化。陸海空3自衛隊が連携、機動力のある装備や組織を充実させるということを大前提として作成されたようです。

新たに掲げたこの計画ですが、これが決定実行されたときは防衛力整備(増強)にかかる金額は、平成26年~平成30年の5年間で24兆6700億円程度とした考えのようです。
ただ各年度の実質の防衛費は23兆9700億円程とし、差額の7000億円程で装備品の調達改革を進め、効率化・合理化を徹底することで財源を確保する腹積もりのようです。

他国から見れば、どう見たって「日本は軍事力を急激に増強する計画だ」としか見えないでしょうし、日本人だって多くの人が今回に関しては中国などと同意見の人が多くなるんじゃないでしょうか。
そして「憲法9条違反だ」と騒ぎ立てる人が増えることでしょう。

憲法9条というのは、戦後最初の総理大臣に就任した幣原喜重郎(しではらきじゅうろう総理大臣が、マッカーサーに直談判し「新憲法にはこれを必ず入れてほしい」と懇願して出来上がった経緯がある特別なもので、いわば日本政府が希望して作った条項です。

マッカーサーは納得し賛同したそうですが、軍人であるマッカーサーは「独立国家として国を守る軍隊を持つことは当然の権利であり、国際的にも認められている」という考えから、「軍隊を持たない」という文言は無くしました。

しかし、新しい公職選挙法で選ばれた日本の国会は憲法9条に「軍隊を保有しない」という条文を追加承認し、新しい憲法が出来上がりました。
当然ですが、マッカーサーは吉田総理に「軍隊を持たなくていいのか?」と再確認してきましたが、吉田総理は「これでいいのです」と答えたそうです。

今の安倍政権はこの日本人が自ら作った憲法9条を「外国から押しつけられたもの」として、改憲しようとしていますが、その第一段階が今回の防衛計画なのでしょう。

さて今回の増強の数値ですが、多いと見れば多いですが、戦前に日本が持っていた陸軍戦闘機の隼(一式戦闘機)を始めとする約1万機以上、海軍戦闘機のゼロ戦(零式戦闘機・艦載機)を始めとする1万機以上の保有を誇っていた時代と比べれば微々たる数値にも言う人が居るかもしれませんし、中国のことを考えれば‘最低の備え’であろうという人も多い気がします(私を含め)。

でも安倍政権の早急な改革は、どうしても“挑発行為”にも見えてくるのは私だけなのでしょうか?

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コメント

私達は戦争を知らない世代です…でも、それが故に、様々な歴史的事実を客観的に見て判断することができます。二度と太平洋戦争のような愚かな選択はしてはいけないと思います。きな臭くならないうちに日本の軍国主義の芽は摘み取らねば!と考えます!

投稿: | 2013年12月18日 (水曜日) 20:33

空さんへ

平和国家の形として、憲法9条を持つ“日本型”と、最新兵器での武装と国民全員軍人としている“スイス型”と、核武装による威嚇を基にする“アメリカ型”が有るように思えます。
日本の今はどれに向かうのかが不明確です

投稿: 玉井人ひろた | 2013年12月18日 (水曜日) 21:55

直接民主主義でしたっけ?スイスのように国民の意思が直接、国政に反映出来る国と違い、選挙制度を都合のいいように改変しつつ政権を握ったところとでは、軍隊の危険性が大分違うと思いますね?

投稿: | 2013年12月19日 (木曜日) 08:54

空さんへ

政府としては、厳密に言えば一票の格差問題と同じく違憲状態にある自衛隊を法的にも正常にし海外での邦人救助活動などをやりやすくしたいだけだと思いますが、どこでブレーキが効くかが不明な点を皆不安に思っているんだと思います

投稿: 玉井人ひろた | 2013年12月19日 (木曜日) 09:04

お二人がおっしゃるように、
憲法9条をないがしろにしたい勢力は
中国や北朝鮮のように挑発的な言動を
する国家をこれ幸いにと、国内の
軍備や法整備をすすめようとしています。

私たちは、世界の、人類の宝ともいえる
憲法9条を守った立場を貫いてこその
平和国家が築けるのだと思います。

それは、歴史が証明していることでは
ないでしょうか。

でも、今の権力を生んだのは誰? 国民?
権力を握ったからといって何をやっても
いいというのは民主主義じゃないですよね。

投稿: あね | 2013年12月19日 (木曜日) 20:49

あねさんへ

憲法9条があっても、実際は自衛隊と言うれっきとした国防軍が存在していますので、外国から見たら憲法9条こそが“有名無実”になるんでしょうね

投稿: 玉井人ひろた | 2013年12月19日 (木曜日) 22:33

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