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2013年12月 4日 (水曜日)

“発電所王国” by ふくしま県

今では世界中で知っている福島県といえば東京電力原子力発電所ですね。
その規模は第一と第二を合わせて合計10基が存在し、今は稼働していませんが、その基数は1位の福井県に次いで全国で2位になります(3位は新潟県で、この3県だけで日本の原発の数の80%以上に達する)。

実は、福島県にある国内最大級の発電所は原発だけではあり有ません。

<日本最大の風力発電所>

  • 郡山布引高原風力発電所」は、電源開発が運営する出力6万5980kWの日本国内最大‘ウィンドファーム’集合型風力発電所)。
    福島県郡山市湖南町赤津字西岐

<日本最大の地熱発電所>

  • 柳津西山地熱発電所」は、東北電力が運営する出力6万5000kWの日本国内最大‘地熱発電所’
    福島県河沼郡柳津町大字黒沢

<北海道・東北最大の火力発電所>

  • 「広野火力発電所」は、東京電力が運営する出力440万kWで北海道・東北で最大‘火力発電所’
    福島県双葉郡広野町
    (※ここは全国でも最大級の火発に入り、原発が稼働できない現在の東京電力にとって主力の発電所である

<一般水力で日本最大の水力発電所>

  • 「奥只見発電所」は、電源開発が運営する一般水力発電形式落差を得る方法)出力56万kWの日本最大の水力発電所(ダム水路式発電方式(水の利用方法))。
    福島県南会津郡檜枝岐村
  • 東京電力と言う会社の原点である、同社の「猪苗代水力発電所」の1~4号機の最大出力の合計は110万kWにも達する国内最大級の水力発電である。
    福島県会津若松市
    (※、東京電力は、この他にも郡山市や阿賀野川など福島県内に多くの水力発電所を所有し東京に送電している。)

これだけでも、凄いものなのですが、さらに福島県内には新たな発電所の計画が進んでいることが明らかになりました。

<日本国内最新鋭の石炭火力発電所計画>

  • 東京電力が三菱重工業などと組み、最新鋭の石炭火力発電所を福島県内に建設する計画を11月23日に発表。
    これは「石炭ガス化複合発電(IGCC)」とよばれる最新鋭の火力発電設備を導入するもので、従来の石炭火力に比べ約2割発電効率が向上するとされる。

11月28日の参議院の経済産業委員会では、本県選出(福島3区)の荒井広幸参議(新党改革代表)が「マグネシウム発電研究にたいする支援予定はあるのか?」という質問が出されました。

それに応じて茂木敏充経済産業相は「(マグネシウム発電の)技術にはまだまだ課題は多いが研究はかなり進んでおり、取り組みを支援する」という答弁がなされました。

まさか、これも福島県に作られるなどと言うことになるのでしょうか?

いずれにしても、先にもあげた発電所もそうですが、東京電力が関わっている発電所は皆福島県で使われることのない電力で、東京のためのものです。

福島県は東京都民のために、なんと多くの郷土を差し出している優しい県民なのでしょうか。

東京の都民は、もっとこのことを知っておくべきでしょう。

 

 <注1>

  • 水力発電は、「一般水力」と「揚水式水力」の二つに大別される。「一般水力」とは、川や貯水池の水力を利用して発電する方式のことである。それに対し揚水式水力とは電気消費の少ない夜間に下池の水を上池へ汲み上げておき、電気消費の多い昼間に上池の水を下池に落として発電する方式であり、原子力発電所には必ず併設されている方式でもある。
    また、発電所の構造別では「ダム式」「水路式」「ダム水路式」に分類される。

 <注2>
マグネシウム発電とは

  • 理科の実験でマグネシウムを燃焼させると、発生する「熱と光」には驚かされる。これを利用してタービンを回せば発電できるという理屈の発電である。
    マグネシウムは、ポスト化石燃料の本命の一つと目されている次世代クリーンエネルギー。
    マグネシウムは、地球上で8番目に多く存在し石油換算で10万年分以上の埋蔵量があると言われている。
    このマグネシウムを利用したマグネシウム発電は、天候に影響される事も無く、太陽光発電、風力発電に代わる次世代クリーン発電として注目を浴びている
  • 東京工業大学の矢部孝教授が提唱と理論
    マグネシウムは海水中に大量に存在( 10t の海水からは 13kg のマグネシウムが採れる)太陽光レーザーを使ってマグネシウム化合物を精錬して取り出せば、リサイクルでき、経済的にもエネルギーとして利用可能になると主張している。
  • 東北大学の小濱教授が開発したマグネシウム燃料電池
    この電池、-極にはマグネシウムを使うが、+極には空気中の酸素を使い、電解液として食塩水を使うからコストがかからない。さらに電力がこれまでの10倍になった。

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コメント

いや~まったくです。
東京電力はもっと地元で発電すべきです。その方がロスも少なくてすみます。
新潟も福島に近い状況にありますからね。
東京の山手線は小千谷発電所の電気で動いているんですから。

投稿: もうぞう | 2013年12月 5日 (木曜日) 07:10

本当にこれ程とは思ってもみませんでした(∋_∈)
大企業ほど、コスト削減を第一にするようで、原発事故現場でも「この期に及んでもそれかぁ?!」の経費削減が作業を遅らせ、作業員を危険な状況に追い込んでいるようで、腹立たしいよりも恐ろしい限りです

投稿: 空 | 2013年12月 5日 (木曜日) 07:58

もうぞうさんへ

東京の山手線は小千谷発電所の電気で動いている」
新潟県知事に同じことを言われて石原前都知事が激怒していたのを思い出します
 
 
空さんへ

福島県民の、ほとんどの人が同じことを持っていると思います

投稿: 玉井人ひろた | 2013年12月 5日 (木曜日) 14:57

そのこと新聞でも読みました。風力発電所が海の中にできるとか???津波が来たら???いつだったか、強風で潰れた風力発電の風車があったとか???技術力は????

投稿: 山口ももり | 2013年12月 8日 (日曜日) 11:12

山口ももりさんへ

その海の‘実験’の話しとは、今回は全く無関係で、現在すでに稼働している発電施設です

布引風力発電所があるところは郡山市にはなっていますが、実際は会津磐梯山と猪苗代湖が眼下に見える広大な高地、つまり福島県の内陸の会津地方に有に数年前に完成した風力発電所のことです
2007年の過去の記事です↓
https://iwasironokuni.cocolog-nifty.com/komiti/2007/04/post_2386.html

投稿: 玉井人ひろた | 2013年12月 8日 (日曜日) 15:59

失礼をいたしました。

投稿: 山口ももり | 2013年12月 9日 (月曜日) 09:13

山口ももりさんへ

どういたしまして

投稿: 玉井人ひろた | 2013年12月 9日 (月曜日) 17:36

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