“堂々の行進”・のタイトルは・?!・・・
メダルが3つ目も出たソチ冬季オリンピックですが、ちょっと話は開会式のころに戻ります。
あの盛大な開会式が行われたあくる日の朝刊のみだしに、私は違和感を持ったのです。
「(日本選手団)・・堂々の行進」
微妙な違いはあっても、各紙のほとんどのタイトルがこれじゃなかったでしょうか(?)
私の小学校のときの運動会というと必ずと言っていいほど‘行進練習’というのをさせられた覚えがあります。
マーチングバンドや軍隊のように、手の振り方や足並みまで、綺麗に揃うまで何度も何度もやり直されたものでした。
そのころのオリンピックの入場行進も選手は練習して整然と行進するのが日本選手団の慣例だったですが、最近ではそんな姿は全く見られなくなり、カメラで会場を撮影しながらの自由な入場風景が世界の常識となりました。
その入城の様子に「堂々の行進」と言う古来からのタイトルは全く不釣り合いだと思います。これは物書きという職業である新聞記者の文書力の無さなんでしょうか、それとも、ただの慣例なのでしょうか?
いずれにしても、何でもかんでも涙を出すと「号泣」と書くようにマスメディアそのもの表現力の貧しさは否めないです
そこでわたしなりの「行進」に代わって今の入場行列の様子にあてはまる昔からある二文字表現に文字・言葉の提案をしてみたいと思います。
- 列歩、(れっぽ=列をなして歩く様)
- 闊歩、(かっぽ=大股で堂々と歩くこと)
- 歩行、(ほこう=歩きすすむこと)
- 御練、(おねり=ゆっくりと練り歩く様)
- 緩歩、(かんぽ=ゆっくりと歩くこと)
- 遊歩、(ゆうほ=そぞろ歩くこと)
恐れ多い提案ではありますが、これらのほうが似合っていると思うんですよね。
だいたい「行進」とは「行軍」からきたものですよね。ですから行進曲とはみな軍隊の行軍曲ですし、あの自由奔放で楽しそうな笑顔がこぼれる入場行列に「行進」のことばは変でしょう。
あれはマーチじゃなく、パレードです。
ところで、あの時中国選手団の入場はひどかったようです。
場内に現れた中国選手団の一部が、途中で立ち止まりVIP席にいた習近平(シー・ジンピン)国家主席に手を振り始めたため、数秒間行進が停止し、そのため全体が渋滞し始めロシアの係員が慌てて中国選手を促す一幕が映し出されたんだそうですね。
この恥さらしの事態に香港のフェニックステレビ(電子版)が、「礼儀がなっていない」、「規則を順守しない典型だ」などと中国選手団を批判する報道を行ったそうです。
香港は未だに中国では“別国家扱い”で、共産党員も少ないですから批判的報道は珍しくないことですが、それでもそうとうひどかったようです。
実は、習近平(シー・ジンピン)氏は開会式前に中国選手団を激励したさいに、こう語っていたらしいのです。
「規則を守り、素晴らしい戦いぶりと文明礼儀で中国のイメージを十分に示してほしい」
習氏が開会式出席し会場に顔を出したことによって、‘中国のイメージダウン’に繫がった形で皮肉な結果を生んでしまったのですが、習氏は何を思ったことでしょう?
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コメント
ほんとですね。
「堂々」については、さておきますが、東京五輪の時はまだ整然としていたように思います。
開会式では、あるていど整然としてほしい気がします。
投稿: もうぞう | 2014年2月14日 (金曜日) 19:10
もうぞうさんへ
単に「堂々の入場」で良い気がします
投稿: 玉井人ひろた | 2014年2月14日 (金曜日) 19:20