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2014年7月24日 (木曜日)

津波石

東日本大震災で起こった大津波、その来襲のいつの時代に、何回来襲したかを科学的に解明する研究があり、このほど沖縄県石垣市の宮良湾に分布するサンゴ礁起源の津波石の残留磁気を解析することで、解明することができたのだそうです。

共同研究を行った人々は東北大学の↓方々です。

  • 中村教博准教授(地圏進化学分野・東北大学災害科学国際研究所兼務
  • 佐藤哲郎さん(博士課程前期2年
  • 熊谷祐穂さん(博士課程前期1年
  • 長濱裕幸教授(地圏進化学分野
  • 箕浦幸治教授(環境動態論分野
  • 後藤和久准教授(東北大学災害科学国際研究所

<測定理論>
 津波石の残留磁気は、津波石となってからの経過時間とともに新しい残留磁気が元々その場所に有った地磁気と平行に着磁される。それは一定の速さのため磁性の性質変化を測定すれば時期が推測できるというもの。http://www.tohoku.ac.jp/japanese/2014/05/press20140527-01-1.html

この手法を利用することで、これまで環太平洋沿岸部に多数分布しながらも放置されている津波石に科学のメスをいれ、さまざまな地域でどの程度津波が、何回来襲したのかを、たった一つの津波石から解明できるため、その地域の住宅建設などの都市計画に「津波」リスクの評価が可能になるというものです。

今回の大津波で、民俗学者が「想像の伝説」だとしていた文献の見直しが、急激に進んでいます。

大変な天変地異が有った場合、それが想像を絶するものであればるほど誤解され埋もれた伝説が数多くあるようなのです。

・・・・侮ることなかれ、先人の言い伝え・・・

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コメント

今、松谷みよ子さんの「伝説・神話」の本を
読んでいます。
4センチもの厚さで200話もある日本
昔話です。
そこには、数多くの大波・小波
海の底が見えるほどまで引いたかと思うと
次になにもかも押し流す
津波の襲来。
そんな話が時々出てきます。昔話には先人の
知恵と戒めが数多くありますね。
それが、科学の手で実証されると
いうことは歴史の検証でもあり、私たちが
学ばなければならないことですね。

投稿: あね | 2014年7月24日 (木曜日) 22:58

先日図書館で借りた児童書、今、手元にないので作者やカメラマンの名前はわからないのですが「奥の細道」の今をカメラで撮った写真がとても興味深かったです、芭蕉当時の象潟…福島県でしょうか???松島と並ぶ名所だったようですが今では2メートル以上隆起して、当時海だったところは田んぼ、島は小さな丘になっているんですって。激しく地球は動いているんですね。

投稿: 山口ももり | 2014年7月25日 (金曜日) 05:43

あねさんへ

そこには事実が元になっていることが多いとか言われますが、かえってそう考えたほうがより面白いかもしれません
 
 
山口ももりさんへ

象潟は‘秋田県’ですね。松島は太平洋側ですから、象潟は日本海側の名所と言うことになりますね

投稿: 玉井人ひろた | 2014年7月25日 (金曜日) 09:07

石からいろんなことが解るものですね。
科学は深いですね。

投稿: もうぞう | 2014年7月25日 (金曜日) 19:53

もうぞうさんへ

今回の大災害を経て、マイナーな研究に日が当る切っ掛けになったことは、数少ない良かったことの一つなのかもしれません

投稿: 玉井人ひろた | 2014年7月25日 (金曜日) 21:45

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