‘災害多目的船’=日本版の「病院船」
野々村元県議以来何かと不正な行為が報道されることが目立つようになった地方自治体の議員様方ですね。
きょうの朝刊に、我が地区選出の福島県議の県政報告のビラが入ってきました。普段なら全く内容など読まないのですが、なんとなく気になって(初めて)じっくり読んでみました。
その中で所属会派によって可決された意見書というところを読みました。
それはほとんど今までも報道され知っている事柄ばかりの内容のものばかりでしたが、最も短い文章でづづられた12番目(全13項目)の『災害多目的船の導入を求める意見書』というのに目がとまりました。
‘災害多目的船’というのは私は初めて聞くものだったので、「それは何だろう?」という思いに駆られました。
この災害多目的船というのは阪神淡路大震災後に研究と検討が始まったものだそうです。
大規模災害では病院が倒壊するため治療ができない、さらに陸路の交通手段がほとんど機能しなくなるため避難や救急活動が困難となります。今回の東日本大震災でも避難に時間がかかり移動中に高齢者を中心に亡くなった方が多く出ました。
その移動の場所を海上に設け、輸送ヘリなどを使って被災者を運びけが人なども治療できる大型船を被災地近くに向かわせ、救助活動をするという、いわば海上移動救護船・病院船と言うものです。
東日本大震災では多くの病院が津波で被害を受けた上、道路も寸断されたため陸路からの医療支援が困難を極めました。このため、洋上からの医療支援の拠点として、病院船の導入が期待されています。
http://www.bousai.go.jp/jishin/sonota/tamokutekisen.html
この構想にはモデルが存在します。
←「病院船」アメリカ所有で、スマトラ島沖地震などの災害現場で活躍しているのがそれです(アメリカでは2隻所有。中国も所有している)。
このアメリカの病院船はヘリポートを備え医療機器や医薬品を搭載し、ベッドは1000床、手術室12があり、搭乗する医師や看護師が災害時などに被災者ら患者の治療に当たります。
まさに、海上を移動する大病院そのものです。
海に囲まれた日本では、とても役に立つものですが、阪神淡路大震災から東日本大震災まで十数年の時を経て、さらにそれから4年も経った今やっと検討が始まるらしい、その遅さ、お役所仕事とも揶揄されますが、ため息が出るくらいこう言う危機管理の計画の‘のんきさ’にはため息が出ます(韓国を批判できるか?)。
ところで、海上自衛隊には護衛艦「いずも」というのがあります。
<護衛艦「いずも」とは>
‘護衛艦「いずも」’は、総工費は約1200億円をかけて製造され2013年8月に進水式が行われた、ヘリコプター9機を同時に運用できるまっ平らな甲板を持つ全長約250メートルの海自最大規模の“空母形状”の艦艇である(※護衛艦とは英語では「駆逐艦」となる)。
この「いずも」は「旧日本軍」が保有していた大型航空母艦(空母)の「翔鶴(しょうかく)」などきさと形状から、中国政府は「『いずも』は日本の空母である」と指摘しているが、日本政府は「(戦闘機が発着できないという主な理由から)‘空母’ではない」としている。
もし、もしもまた大災害が起きた際にもまだ「災害多目的船」が検討中無い場合は、この護衛艦「いずも」それの代用として、使える気がするのですが、そこまで政府は想定して製造していないのでしょうかね?
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コメント
こんばんわ。
是非、実現して欲しいですね。
投稿: H.K | 2014年7月19日 (土曜日) 22:31
島国には、ぴったりの艦船だと言えましょう。
普段使いをどうするか?が問題でしょうかね。
投稿: もうぞう | 2014年7月20日 (日曜日) 06:24
H.Kさんへ
同感ですね

もうぞうさんへ
アメリカのように海外の災害や紛争などの地にも行けそうです
投稿: 玉井人ひろた | 2014年7月20日 (日曜日) 11:12
空母を作る予算があったら、早急に災害救助準備船を作って欲しいでしょうね?
ただ、災害救助の名目で空母にされたら困りますけど
投稿: 空 | 2014年7月20日 (日曜日) 18:30
空さんへ
一応、9条があるため空母製造所有は今のところできないと思いますが、救助だけだった大型輸送船が有りますのでそれを使用した応急船上病院はできそうな気がします
投稿: 玉井人ひろた | 2014年7月20日 (日曜日) 19:58
しりませんでした。いろいろ教えられることが多いです。
投稿: 山口ももり | 2014年7月21日 (月曜日) 07:25
山口ももりさんへ
災害多目的船は阪神淡路大震災のころから構想にあったそうですが、マスメディアもあの当時「これより大きい災害は無いだろう」という科学的根拠もない考えが蔓延していて、記事として取り上げなかったんでしょうね。
それは、今回も同じですがね
投稿: 玉井人ひろた | 2014年7月21日 (月曜日) 08:22