« 自家製の梅酒 | トップページ | スタータピストルの雷管の箱に‘名言’ »

2014年8月 4日

慶長の大地震’ VS ‘平成の大地震

歴史は巡ると言いますが、妙に共通するものは本当に存在します。

その一つに、大勢の死傷者を出した‘慶長の大震災’と、今回の‘平成の大震災’があります。

<慶長の大震災>

  1. 慶長元年(1596)9月⇒慶長伊予地震
     現在の愛媛県中部で起こったM7.0の大震災
  2. 慶長元年(1596)9月⇒慶長豊後地震
     現在の大分県で起こったM7~7.8の大震災 死者約700人以上
  3. 慶長元年(1596)9月⇒慶長伏見地震
     現在の京都市で起こったM7以上の大震災 京都・大阪で1000人以上の死傷者
  4. 慶長10年(1605)2月⇒慶長地震
     現在の千葉県から九州にまで及ぶ広範囲で津波が発生し、伊豆小笠原を中心に1万~2万人もの死者を出した大震災
  5. 慶長16年(1611)9月⇒慶長会津地震
     福島県会津地方で起こったM6.9の大震災 死者約3700人
  6. 慶長16年(1611)12月⇒慶長三陸地震 ※
    現在の岩手県三陸沖を中心に起こったM8.1の大地震
    千葉県から北海道までの東日本の太平洋側に津波が発生し、2000~5000人の死者を出した大震災

<平成の大震災>

  1. 平成7年(1995)1月⇒阪神淡路大震災
     大阪と神戸を中心に起きたM7.3の大地震 死者6400人
  2. 平成13年(2001)3月⇒芸予地震
    瀬戸内海の安芸灘を震源としてM6.7の大地震
     震源に近い広島県・山口県東部と愛媛県などに193億円もの被害を出した大震災
  3. 平成19年(2007)7月⇒新潟県中越沖大地震
    新潟県の中越地方に起こったM6.8の大震災 死傷者2400人 被害総額1兆円以上
  4. 平成23年(2011)3月⇒東日本大震災 ※
     東北の福島・宮城・岩手の太平洋沖を震源とするM9という大地震
    千葉県から北海道までの東日本の太平洋側に津波が発生し、19000人もの死者を出す大震災となった

慶長元年は、大地震発生時は「文禄」という年号だった(文禄5年だった)のですが、あまりにも大地震が続発し、縁起が悪いとして急遽「慶長」という年号に改められたそうですが、震災は収まらなかったようですから、結果から見れば年号は変えなくても良かったようです。

それはともかく、両方の時代になんとなく共通するものが見えますよね。

まず時期、“どちらも16年間の間に起きている”、そして発生場所が“瀬戸内海から始まって東日本の太平洋側で終わっている”さらに、記載は無いですがどちらも中部地方の地震がそこの中間時期に入っています。

つまり、今回も16年間で一つのセットというか、周期が終わっているのではないかと思わせるところです

慶長の大地震において津波の恐ろしさが今でも地元民に伝えられてきた岩手県の「三陸地震」の記録について、東日本大震災を機に見直しが始まっています。

その結果、当時の津波の様子とその被害の範囲は今回の東日本大震災と同じだったことが判明してきました。

実は津波が襲った記録が地元の人や外国人宣教師の手によって書かれて、宮城県にも福島県にも存在していたのです。

ところが、その記録の津波の様子があまりのも巨大だったり、海から5~6キロも離れた内陸の話しだったりと、あまりにも突飛な話しで“間違った記録。外国人の勘違い”とされて、研究がなされていなかったのです。

それが、今回の震災で津波の到達地域が記録通りだったことが実証される結果となったようです。

これによって、東京電力が力説していた「福島第一原発があるところは過去に巨大津波は無かった」という説明は、覆されてしまいました。

「伝説は口伝えの記録と教訓」ということが、また実証され、民俗学や歴史家は今見逃していた古文書を目の色を変えて再調査しているようですが、新たな発見は近いようです。

| |

« 自家製の梅酒 | トップページ | スタータピストルの雷管の箱に‘名言’ »

コメント

以前に読んだ児童書に「奥の細道」を写真でたどるというのがありまして、象潟という名所・・・松島と並ぶ当時の名所だったところは???年だったかの地震で地盤が2メートルも盛り上がり、今では一面の田んぼ。小高い丘が島であったところだとありました。古地図と比較したら興味は尽きないでしょう。

投稿: 山口ももり | 2014年8月 5日 08:59

山口ももりさんへ

文化元年(1804年)の象潟地震ということになっているようですね
今から210年前ですね

投稿: 玉井人ひろた | 2014年8月 5日 15:25

ほうこれはまた興味深いですな~
ただ残念ながら、天文学的な正確さはありませんね。
つまり何年後の何月何日何時に、皆既日食が起きるみたいな。
しかしもしこれが正確に予想できたら、どうなりますかね?

投稿: もうぞう | 2014年8月 6日 19:52

もうぞうさんへ

私の興味を引いたのは、16年間というところと、最後が東日本と言うところです。
つまり、これで一段落したのではないか?という気がしたんです。

投稿: 玉井人ひろた | 2014年8月 6日 21:30

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 慶長の大地震’ VS ‘平成の大地震:

« 自家製の梅酒 | トップページ | スタータピストルの雷管の箱に‘名言’ »