黙して語る閣僚の並び順・・“ポチは傍らに”
第2次安倍改造内閣の顔ぶれが昨日発表されました。新聞紙面やテレビではいろいろと言われていますが、私は閣僚が揃って撮った記念写真が気になりました。
安倍総理を中心にして、女性閣僚が逆Vの字に並ぶその様子は‘配色’と言う点では、なかなか面白いものです。
しかし、この閣僚記念写真には安倍内閣、または安倍総理自身のメッセージが込められることが常です。
外国でもそうですが、日本は特にこの並び順と言うのはその人物の重要度・序列が反映されますので、後ろに行くほどそれは低い位置の人物と言う暗黙のメッセージが発信されることになります。
一般ですと、葬儀や法要に縁が近い順に並ぶようなものと同じでしょう。
そうやって、見てみると「あれ?」と思う並び方と言うことが判ります。
閣僚の地位というのは、本来は決まっています。菅官房長官が発表したときの順序がそれです。
9月3日(水)に発表された順序です。
- ※首相 安倍晋三
- 副総理・財務・金融相 麻生太郎
- 総務相 高市早苗
- 法相 松島みどり
- 外相 岸田文雄
- 文科相 下村博文
- 厚労相 塩崎恭久
- 農水相 西川公也
- 経産相 小渕優子
- 国交相 太田昭宏
- 環境相 望月義夫
- 防衛・安全保障法制相 江渡聡徳
- 官房長官 菅義偉
- 復興相 竹下 亘
- 国家公安・拉致問題相 山谷えり子
- 地方創生相 石破 茂
- 沖縄・北方、科学技術相 山口俊一
- 経済財政・経済再生相 甘利 明
- 行政改革・女性活躍相 有村治子
麻生氏の財務相というのは本来は外相の次の6番目なのですが「副総理」のため2番目の位置になっています。
つまり、第2次安倍内閣が発足に最も貢献し副総理と言う立場である麻生大臣の位置は総理の隣が定位置でしょう。
さらに、太田大臣も連立を組む公明党に配慮して、やはり総理の直ぐとなりが定位置でしょう。
ところが今回は、その位置に寄り添うかのように、ガードするように「小渕大臣」と「高市大臣」が立っているのがとても違和感を感じさせます。
麻生大臣の顔が不満有りげに見えてしまうのはわたしだけでしょうか?
ある自民党幹部議員などからは「高市は‘安倍のポチ。’幹部の器ではないが、今は支えるしかない」と揶揄する言葉が漏れ伝わっているとか・・・そいいえば以前は小沢一郎氏についていたポチでしたし「渡り鳥高市早苗」というか、権力を持つところへの嗅覚が(犬より)鋭い人であることは間違いなく、権力に近づくのが得意なのでしょうね。
ですから、「金目でしょ」で大騒ぎになった石原環境大臣と同じく、「原発事故によって死者が出ている状況ではない」と発言し与野党や被災地から怒りの声を浴びせられたにもかかわらず、石原氏は解任されたのに対し、かたや総務大臣という安倍総理に最も近い高位置に抜擢されているのでしょうね。
わが福島県にとっては、直結する「復興相(根本大臣)」と「環境相(石原大臣)」の位置が改造前が安倍総理のすぐ後ろに位置したのに対し、今回の改造内閣ではほぼ最後尾に追いやられていることが、非常に気にかかります。
その代わりに、「原発再稼働」を公言する小渕大臣、高市大臣が最前列にきたことで、安倍総理の原発再稼働を目的を強調した内閣であることは、間違いないようです
さて、(内閣の)表紙の模様は変ったようですが、中身はどうかわったのでしょうかね?
<高市政調会長の講演での問題発言>
「原子力発電所は確かに廃炉まで考えると莫大なお金がかかる。
稼働している間のコストは比較的安い。
これまで事故は起きたが、東日本大震災で止まってしまった悲惨な爆発事故を起こした福島原発を含めて、それによって死亡者が出ている状況にもない。
そうすると、やはり最大限の安全性を確保しながら活用するしかないだろうというのが現況だ」
| 固定リンク | 0
コメント
ふざけんじゃねぇ!と言ってやりたい!!
投稿: 空 | 2014年9月 4日 (木曜日) 17:57
空さんへ
そう思うマスメディアも有ることでしょうが、そのマスメディアを管理する総務省の大臣がポチですから、何らかのご圧力が来るかもしれないと、想像してしまいます
投稿: 玉井人ひろた | 2014年9月 4日 (木曜日) 18:05
総理の一存で決めるのでしょうか?
閣議前の椅子席の並び方もしかり。
投稿: もうぞう | 2014年9月 4日 (木曜日) 19:05
もうぞうさんへ
どうなんでしょうかね?一般的には、副総理、官房長、総務大臣などが助言するのでしょうが、やはり本人の意向が強いのでしょうね
投稿: 玉井人ひろた | 2014年9月 4日 (木曜日) 19:53
そうですね~。この写真が安倍内閣の軽さと質の悪さを物語っていると思います。
引っ張り上げられた女性陣がどのようなことを言い、行動してきたかも考えずに「頑張って」「期待してます」とエールを贈る街の女性の声を聞くとうんざりですね~。
その程度の声を集めて編集したのはわかっているのですが、メディアと一体となったお粗末な「内閣改造ごっこ」に怒りを通り越してあきれ果てています。
こうして、国民がしらけて無関心になることを予期した布陣なら、おそるべし安倍晋三ですね。
投稿: ススム | 2014年9月 6日 (土曜日) 22:11
ススムさんへ
まさに「恐るべし」というか「恐れを知らない」というか、あれだけ多くの自民党党員がそれに賛同するのは何かがあるのでしょう。
ほとんどが1年生議員というのも働いているのかもしれません。
投稿: 玉井人ひろた | 2014年9月 7日 (日曜日) 07:56