« 御嶽山噴火前の偶然が‘奇跡’に | トップページ | 「売れない‘汚染土地’は半額」 ⇐ 政府 »

2014年9月29日

ウナギで中毒

絶滅危惧種指定になりそうなニホンウナギ、その影響でこれからウナギ価格が高騰するのではないかとも言われていますよね。

そのウナギの血には、毒素が含まれていて、血液を大量に経口摂取すると吐き気や下痢、呼吸困難などの症状に見舞われることもあるんだそうです。

ただ、この毒は熱に弱く、かば焼きなどでは一切心配いらないそうですし、刺身で食べる場合はしっかりと血を洗い流せば大丈夫だそうです。

ですが、そんな話を聞いたら素人は裁いたり調理しない方が無難と考えたくなりますし、フグ毒のように感じてしまいますね。

「厚生労働省」がホームページでこのウナギの血液毒について次のような公式発表を出していました

中毒発生状況 

 わが国では食中毒の正式記録はない。 

中毒症状 

 ウナギの新鮮な血液を大量に飲んだ場合、下痢、嘔吐、皮膚の発疹、チアノーゼ、無気力症、不整脈、衰弱、感覚異常、麻痺、呼吸困難が引き起こされ、死亡することもあると言われている。 

名称及び化学構造 

特別な名称はない。
 英語ではichthyohemotoxinとかfish serum toxinと呼ばれているが、どちらも魚類血清毒という意味である。毒成分はタンパク質で、ウナギAnguilla japonicaの血清から陰イオン交換HPLC、ヒドロキシアパタイトHPLC、ゲルろ過HPLCにより精製されているが、構造は明らかにされていない。
なお、ウナギの血清は緑色をしているが、緑色色素(ビリベルジンを色素団とするリポタンパク質)は毒性とは無関係である。
 

中毒量 

不明である。
 ヒトの感受性がマウスと同じであると仮定すると、マウス経口投与でのLD50から体重60kgのヒトの致死量はおよそ1000 mlと見積もられる。

参考事項

血液が目や口、傷口に入ると局所的な炎症が引き起こされる。目に入ると激しい灼熱感を覚えるとともに、結膜炎、流涙、まぶたの腫れが引き起こされる。
目に異物が入った感じは数日残る。
口に入ると灼熱感や粘膜の発赤、流涎が、傷口に入ると炎症、化膿、浮腫などが引き起こされる。
こうした症例はウナギ調理人の間では有名で、ウナギ血清毒は食品衛生よりむしろ公衆衛生の点で問題

つまり、要約するとほとんどが‘付着’によって起きた炎症のみで、中毒を起こすほど大量に摂取した事例は無いということです。

ただ、その毒の正体はまだよく解明されていないことも事実で、やはり素人や手などの傷がある場合は注意するに越したことはないようです。

なんでも、過剰なのはよくないですね

| |

« 御嶽山噴火前の偶然が‘奇跡’に | トップページ | 「売れない‘汚染土地’は半額」 ⇐ 政府 »

コメント

いつもながらすごい知識ですね~

さて無害な水でも過剰にとれば、下痢をしたりします。
なにごともほどほどがよろしいようで!

投稿: もうぞう | 2014年9月29日 18:45

もうぞうさんへ

わたしは経験は無いですが、水あたりとはひどい苦しみだそうですね

投稿: 玉井人ひろた | 2014年9月29日 19:19

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: ウナギで中毒:

« 御嶽山噴火前の偶然が‘奇跡’に | トップページ | 「売れない‘汚染土地’は半額」 ⇐ 政府 »