融通が利かない・・・(中間貯蔵施設)
佐藤雄平知事が進退をかけて決定を見た除染で出た汚染土を‘一時的’に置く中間貯蔵施設(30年以内に県外に移設)の県内受け入れ計画は、来年の2015年1月から搬入が始まる予定されて・・いました。
ところが、政府はその搬入に際し各家庭などでの除染で出て保管している汚染土を回収しやすいように、市町村単位で積み込み用の集約・仮保留地を作るように求めてきました。
各市町村では学校など公共施設の汚染土や個人で置く場所がない場合は仮置き場を儲け保管していますが、その場所確保にも周囲の反対がありやっと見つけた場所であり、その他に積み込み用の仮置き場の政府からの要求に対応がまだできていない状況です。
そして、また昨日の28日に汚染土の扱いで大変な問題が起こっていたことが判明しました。
表土の汚染土をはぎ取るという除染作業は、まず最初に子供たちが通う学校の校庭から始まりました。
最初に行ったのは郡山市でしたが、その時はまだ国からの費用助成などの法案は無かったのです。
その後、安達地方広域行政の二本松市、本宮市、大玉村の3市村が上京し地元議員だった太田かずみ衆議に直談判、そして同議員の案内で大臣にも直談判が叶い、そして剥ぎ取り除染に国が助成する特別法案決定などが進み、県内では除染が本格化しました。
その作業を見て「効果などあるわけない」と嘲笑したのが、その当時野党にあった自民党の石原伸晃衆議でしたが、その石原衆議が政権復帰後はその嘲り笑った「剥ぎ取り除染」、その作業の推進役である環境大臣になったことは皮肉な話です。
ここまでは、以前のブログでも何度か記しました。
今回判明した問題は、震災が起こった2011年に自治体がいち早く‘自主的に’始まった小中学校など子供たちが集う施設で行われた校庭の表土剥ぎ取りで出た汚染土、現在は校庭の地中に厳重に埋められていますが・・・
その最初のころ(2012年1月以前)に小中学校で行われた除染作業で出た汚染土が、中間貯蔵施設への搬入対象外になっているというのです。
寝耳に水とはこのことでしょう。
これも、以前のブログで記しましたが、環境法では「原発関連の(放射線に汚染された)廃棄物は産業廃棄物とはならない」となっていまして、環境省の担当するものではありません(環境省は口出しできない)。
つまり、除染作業で出た汚染土は本来は国が費用を助成したり、ましてや企業が費用負担する責務がありません。
それではならないとして政府は2011年に「放射性物質汚染対処特別処置法」が成立させ、翌年2012年1月から施行され、除染作業に助成などが始まりました。
環境省の考えでは、中間施設への搬入はこの特別法施行後の汚染土だけが法の対象で、それ以前のは対象外だという判断なのです。
たしかに法的には間違っていませんが、お役所的考えとは、このことでしょう。
このことが確認され、福島県としては「中間貯蔵施設」の県内決定について、再考の話しが持ち上がってきたようです。
当然でしょう。
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コメント
世の中にはあまりにも建前を重視する挙げ句、柔軟に対応出来ずに旧態依然から抜け出せず、馬鹿馬鹿しい事例に終始していることが、大小様々な組織に於いてありますけどね
往々にして、肩書きのある立派と思われている男性軍に顕著なようですね!
そのために非力と思われている女子供の目から見ると、明らかに馬鹿らしく大人げない言動で素直な組織の発展を無駄に複雑にして阻止することが往々にしてあります!
投稿: 空 | 2014年10月31日 (金曜日) 07:43
空さんへ
男の立場として、耳が痛いです
投稿: 玉井人ひろた | 2014年10月31日 (金曜日) 16:11