レジェンドのフラガールが認知症
昭和30年代に入り需要の減った石炭産業は衰退し、日本全国で炭鉱は廃坑に追い込まれるところが相次ぎます。
それは福島県内最大の炭鉱、わき市にあった常磐炭鉱も例外では無く、ついに昭和40年(1965年)大幅な規模縮小に追い込まれました。
この規模縮小によって炭鉱で働く人々が職場を失う現実・苦悩に、当時の常磐炭鉱の社長をしていた中村豊氏が悩んだ挙句に思いついたのが、「炭鉱から豊富に湧き出している温泉を利用して、いわき市にハワイを造る」という奇想天外の発想でした。
そして、できたのがいわき市にある『スパリゾートハワイアンズ』です。当時の名称は「常磐ハワイアンセンター」でしたので、今でも旧名を口にする人がとても多いです。
ここの売りは、1年中の温かさとフラダンスショー(正しくはタヒチアンダンス)、それらが誕生する実話をもとに製作(シネカノン制作・配給)され、平成18年(2006)9月23日全国公開されたのが映画「フラガール」でした。
その感動の映画は、第80回キネマ旬報ベストテン・邦画第1位となり、第30回日本アカデミー賞最優秀作品賞を受賞したように、福島県はもちろん全国でも話題になりました。
主な配役は↓
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初代フラガールのダンス指導を担当したカレイナニ早川<早川和子>常磐音楽舞踊学院最高顧問がモデルの
平山まどか役の松雪泰子さん - ハワイアンセンターの発想者で常磐炭礦元社長の中村豊さんがモデルの
吉本紀夫役の岸部一徳さん
- 常磐音楽舞踊学院1期生(旧姓豊田)小野恵美子さんがモデルの
谷川紀美子役の蒼井 優さん - 谷川紀美子の兄・谷川洋二朗役の豊川悦司さん
- 谷川紀美子の同僚・熊野小百合役の山崎静代=南海キャンディーズしずちゃん
そして、
この映画「フラガール」の脚本を担当していたのが、現在放送され高視聴率を出しているNHK朝のテレビ小説「マッサン」の脚本を書いている『羽原大介氏』でしたことは、知る人ぞ知るです。
この映画の主役は松雪泰子さんが演じた「平山まどか」、そして蒼井 優さんが演じたダンサー「谷川紀美子」でしたが、そのダンサー谷川紀美子のモデルとなった小野恵美子さん(70歳)は7年前に認知症を患い、その状態が最も重い「要介護5」になっていたことが判り、驚いてしまいました。
(※、要介護認定は1~5まで有り、5は最も重度の障害状態と判断されたものである)。
そのことは24日福島県いわき市において、『認知症には運動や音楽が予防や症状を和らげる効果がある』との医療的観点から地元のフラガールを招いて催された‘認知症予防の啓発イベント’に出席した小野恵美子さん(70歳)の様子を記事にした新聞報道で知りました。
イベントでは、その小野さんの教え子の元フラガール2人が、高齢者でも踊れる「健康フラ」を披露したそうです。
重度の認知症の小野さんは、登壇し教え子から花束を受け取っても発言も無い状態だったそうですが、小野さんのご主人のお話では重度の認知症にかかわらず、フラダンスの音楽が流れると小野さんは踊りだすだそうです。
重度の認知症でも、脳の奥底にあるフラガールの魂はまだ現役のダンサーなのかもしれません。
なんだか、そういうところに認知症の治療の鍵があるような気がしました
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コメント
今晩は♪
常磐ハワイアンセンター”懐かしいw
若いころ母の実家の叔父に連れられ亡きおばあさんなどといったことがあります。
投稿: マコ | 2014年11月25日 (火曜日) 19:01
マコさんへ
わたしも新しくなってからは行ったことが無いです
投稿: 玉井人ひろた | 2014年11月25日 (火曜日) 19:15
わたしも「センター」当時に行ったきりです。
行きたいところは多くあれど・・・
投稿: もうぞう | 2014年11月26日 (水曜日) 19:45
もうぞうさんへ
ちょっとお高い気もしますよね。ただ、今は混んでいるそうですから、のんびりとはできないでしょうね
投稿: 玉井人ひろた | 2014年11月26日 (水曜日) 21:50
レジェンドのフラガールさん、認知症、
しかも重度ですか。
フラダンスの音楽を聞くと踊るのですか。
そうですね、認知症治療の鍵があるかも
しれないですね。
投稿: 浜辺の月 | 2014年11月27日 (木曜日) 12:17
浜辺の月さんへ
そうなんですよ。驚きました
投稿: 玉井人ひろた | 2014年11月27日 (木曜日) 14:47