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2015年4月18日

その名は「シラヌヒ」

昭和47年(1972)、長崎県の旧南高来郡口之津町(現・南島原市)にある農林水産省果樹試験場口之津支場(現・独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構果樹研究所カンキツ研究口之津拠点)において、旧来品種の「清見(きよみ)」タンゴールと中野3号「ポンカン」を交配によって新品種の柑橘系果物が誕生しました。

しかし、この品種は何度やってもデコボコで形が一定したものが出来上がらず、名称も定まらず、一般には出回ることは無かったようです。

この新品種は一般には出回らないままその後、熊本県宇土郡不知火町しらぬひちょう⇒現・宇城市)に伝わります。
古くから甘夏の産地だった不知火町と周辺地域では、昭和50年(1975)頃から甘夏に代わる他に対抗できる新品種の柑橘を模索していたという事情も重なって、この新品種の栽培の取り組みを始めます。

名称は‘不知火町’の町名をとって「不知火(シラヌヒ)」としたのですから、その意気込みの凄さは半端じゃなかったことがわかります。

その甲斐あって、新品種「不知火」は熊本県の新しい品種として栽培が軌道に乗りますが、「熊本果実連(熊本県果実農業協同組合連合会)」はさらに不知火を全国に売り出すために改良を加え、おいしくしていきます。

そして「不知火」のなかでも特に甘く「糖度13度以上、クエン酸1%以下などの条件高い物」を「デコポン」という名で商標登録し、ブランド化して出荷することに成功します。

つまり、スーパーなどで売られている「デコポン」という名前は、平成5年(1993)に熊本果実連が商標登録した正式な品種名は「シラヌヒ(不知火)」という果物なのです。

今では、静岡県、愛媛県、広島県、徳島県などにその栽培が伝わって出荷されていますが、熊本果実連の太っ腹なのは他県のJAから出荷される不知火もデコポンというブランド名を使ってよいとしているところです。

ただしデコポンの名前を使うには、前記基準を満たさない場合は本来の品種名の「不知火」として流通されることになっているようですが・・・

「デコポン」の知名度が高いため、地域によって不知火をデコポンに近いいろいろな愛称で出荷しているようです。

  • 静岡⇒「フジポン」
  • 愛媛⇒「ヒメポン」
  • 広島⇒「キヨポン」
  • 徳島⇒「ポンダリン」

などと呼ばれて販売されているそうですが、これは「デコポンより糖度が低い」ということですので、「甘くないデコポンだ」などと文句を言ったりしたら‘恥’ですよ。

なお、デコポン(不知火)は収穫した直後は酸味が強いため、一定期間貯蔵して酸味を抜いてから出荷されるんだそうです。寝かせるというものですね

デコポンは私の叔父が好物で、季節になると必ず買ってくるんですが、わたしはそれほど・・・甘夏もそうですがあの分厚い皮を剥くのが億劫なんです

ミカンのように食べられたらいいですね。
そしたら、分厚い外の皮ですがデコポンの中身はミカンのように袋ごと食べられるらしく、それなら、こんど貰ったら食べてみようと思います。

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コメント

こんばんわ。
「1972年」と言えば、自分が生まれた年ですね。
その年に、「デコポン」が商品登録されたなんて、知りませんでしたね。

投稿: H.K | 2015年4月18日 21:12

H.Kさんへ

相変わらず、面白いコメントありがとうございます。

商標登録されたのは「1993年」でございます。

投稿: 玉井人ひろた | 2015年4月19日 08:35

そのまま食べる柑橘類は温州ミカンが一番です。
他のは、ちょっとね~

投稿: もうぞう | 2015年4月19日 18:27

デコポンの皮は刻んでマーマレードにしてます。甘夏などより鬼皮が邪魔にならず美味しいんですよ(^_^)v

投稿: 空 | 2015年4月19日 18:56

もうぞうさんへ

同感です


空さんへ

らしいですね。柑橘類はおいしいです

投稿: 玉井人ひろた | 2015年4月19日 19:32

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