朝日新聞が‘また’やっちまった
外国の地において日本語の新聞、つまり「邦字紙」を販売する新聞社は日本国内に本社を置く新聞社の他に、現地だけで営業する新聞社が世界に多く存在しています。
今月、ブラジルの邦字紙新聞社が朝日新聞社に対し「記事の誤報」を指摘し抗議するという事態が発生、それに対し誤報を認めた朝日新聞社が謝罪したそうです。
抗議したのは『ニッケイ新聞』、記事を書いたのはサンパウロに駐在する朝日記者、そしてその問題の記事は「ブラジルなど南米では日本語が読める日本人や日系読者が減少し、地元の邦字紙新聞社は販売が伸びず苦境にある」というような内容だったようです。
誤報と指摘されているのは、その記事の見出し
↓がそれです。
<南米で日系人口減少>
太平洋戦争前後、ブラジルには日本から約25万人が移住し、その人々は現地の人々と結婚したりし日系人は増え続け、現在は150万人以上と言われる日系社会が存在しているそうです。
見て分かる通り理論的に言っても、現実としても日系人の人数は減少しているどころか増加の一途なのですから、朝日新聞の見出しは全く違ったものになっています。
抗議を受けた朝日の東京本社国際報道部の部長代理は電話で謝罪し、【弊紙の記事で大変ご迷惑をおかけしました。申し訳ございませんでした。遅くとも週明けには、見出しについての訂正記事を出稿致します】という謝罪メールも送ってきたそうです。
ただし、記事を書い記者当人は抗議した新聞社へ顔を出したが「見出しは自分じゃない」と言い、謝罪は無かったそうです。なんという記者でしょうか。
抗議したニッケイ新聞の堀江剛史記者の談話の一部です↓
「 邦字紙の苦境は事実だが、その中で我々がいかに奮闘しているかについて朝日は触れず、ネガティブな面だけをこれでもかというほどに取り上げ、『水に落ちた犬を叩く』印象の記事だった。他国で新聞を作る同胞への温かい視線が感じられない」
談話から察すると見出しだけじゃなく、内容も酷かったようですね。
それよりわたしは同記者の『水に落ちた犬を叩く』ということわざが気になったのです。
『水に落ちた犬(狗)を叩く』とは・・
- 獰猛で危険な野良犬(馬鹿犬)が、あまりのもあばれすぎて自ら誤って池に落ち動けなくなったその隙をついて、反撃できないうちに叩きのめす。といった中国の故事
同記者は「溺れた可哀そうな犬を叩く」という「傷口に塩」みたいな意味で、勘違いして使ったのでしょうが、本来の意味からすると違うようですね。
朝日新聞社の行動は、これからも今年中はなんども指摘され取り上げられるでしょうね
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コメント
ただ日系人口減少ではダメですね。誤解招くのは私でもわかります。ことわざも違う意味で使ってしまう事あるので気を付けなくてはと思うこのごろです。
投稿: kiyoka | 2015年6月13日 (土曜日) 06:18
kiyokaさんへ
このことわざ、「狗」のところへ日本では「犬」の漢字を使用したことで誤解が出たんだと思いました。
「狗(いぬ)」は、中国では相手を侮蔑するときに使う文字で、反日デモの時「狗小泉」とか、総理の名にあてて使っていましたよね
投稿: 玉井人ひろた | 2015年6月13日 (土曜日) 07:52