片岡鶴太郎さんの“冬”の絵
毎日昼に放送されるテレビ朝日番組「徹子の部屋」、一昨日の8月25日(火)のゲストは芸人であり、俳優であり、画家、書家、陶芸家などで知られる芸術家でもある片岡鶴太郎さんでした。
鶴太郎さんは今年60歳を迎えたそうで、それと画業20周年にちなみ新作の絵画を描き、その完成した絵画を同番組で披露しました。
スタジオで紹介された鶴太郎さん独特の絵は、横約1メートル、縦約3メートルという紙4枚にに日本の四季をそれぞれ描いた大きな絵でその迫力と絵の美しさにMCの黒栁徹子さんは感嘆の声を何度も上げていました。
圧倒的なスケールで描く新作の前で、鶴太郎案がその四季の題材にしたものと描いたときのエピソードを語りました。
絵画は、春は淡いピンクが滝のようにしだれる「枝垂れ桜」、夏は細い葉の緑が美しい「竹林」、秋は燃えるような赤が美しい紅葉した「楓」が題材にされていました。
どれも鶴太郎さんが得意とする水彩画の、淡い色遣いが見事な作品でした。
そして冬として紹介された絵は↓だったのでした。
冬>雪をかぶりながら赤く咲く「椿」
鶴太郎さんは「冬と言ったら“雪椿(ゆきつばき)”でしょう」と自信たっぷりに、その絵を紹介したのです。
鶴太郎さんはこの冬の絵に思い入れがあったらしく、さらに「この絵は冬に温泉(草津)に出かけて行き、宿の庭で雪をかぶって咲いているのを描きました」などと思い出も語っていました。
それを視ていたわたしは・・「えっ!()椿が冬?」と驚いてしまいました。
椿(つばき)は「木辺」に「春」と書くように、『春』を表す代表的な花木で、俳句の世界でも「春の季語」です。、
確かに、冬に咲く椿も有りますが、そういう‘寒椿’や‘雪椿’であっても「早春」を表す「春の季語」です。
たぶん、宿で咲いていたのも‘椿’ではなく、冬の花である「山茶花(さざんか)」だったのだろうと思います。
「山茶花」なら、季語でも「冬」または「初冬」を表しますし、雪をかぶりながら咲くことは常ですし、正解なんです。
せっかくの大作ですが、これでは冬が無い「春夏秋‘春’」の変な四季の絵になってしまいました。
黒栁さんはそれには気づかなかったようですが、ただ鶴太郎さんのこの大きな勘違いを多くの人が視たはずで、放送終了後に指摘がなされたのではないかと思っています。
早く書き直さないと、展示会などで恥をかくのは鶴太郎さんですからね。
それとも、芸人風のボケかたでそのままにしちゃうのかな?でもそれは芸術家片岡鶴太郎としてはまずいでしょ)
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コメント
そうですねぇ!雪椿は5月連休に会津や新潟の山に行くと、ちょうど盛りに咲いて居ましたけどね?
投稿: 空 | 2015年8月27日 (木曜日) 15:27
空さんへ
そうでしょう。やっぱり「冬」というのは間違いですよね
投稿: 玉井人ひろた | 2015年8月27日 (木曜日) 16:39
山茶花は晩秋から冬、椿は冬?から春
雪椿は枝が積雪から立ち上がって咲くんだから春でしょうねぇ?
雪国はまだ冬!と解釈するのですかねぇ?( ̄○ ̄;)
投稿: 空 | 2015年8月28日 (金曜日) 07:53
空さんへ
雪を被っている様子が「冬らしい」と観たのでしょうね
投稿: 玉井人ひろた | 2015年8月28日 (金曜日) 14:36
雪椿は雪が入っているので、冬のイメージなのでしょうか?
新潟県の花木にも指定されています。
もちろん咲くのは、4月頃ですね。
投稿: もうぞう | 2015年8月28日 (金曜日) 19:08
もうぞうさんへ
雪が積もった椿はよく見かけますが、立春過ぎての開花ですからね。
投稿: 玉井人ひろた | 2015年8月28日 (金曜日) 21:15