旧暦のお盆=本日
古代から日本では、「初春と初秋の『満月の日』には、先祖が地上へ下り戻ってくる」と信じられ、御先祖様を迎い入れ供え物をしておもてなしをする行事が行われてきたそうです。
同時にこの祭事には、収穫や豊穣をお祈りする農耕の神事・儀式の意味もあり、この年2回の神事は、年間で行われた神事の中でも特に重要視されたものだったそうです。
後に↓
- 初春の祭事は「お正月」へ移行
- 初秋の行事は中国から伝わった仏教行事の「盂蘭盆会(うらぼんえ)」と合習して「お盆」に移行
そして、現在に至るわけです。
ですから、「お盆は中国から伝わった行事」という考えも、誤解になりますね。
つまり、お盆は、もともとは『二十四節気』の処暑(新暦8月23日頃)前後の満月である旧暦7月15日の行事でしたので、今年はその『旧暦7月15日』にあたる本日『8月28日』の‘旧盆’こそが本来のお盆ということになります
ところで・・・
たまにですが8月15日のことを「旧のお盆」と言う方を見受けますが、先に示したようにそれは間違いですね。
8月15日は『月遅れのお盆』というのが正しい言い方ですね。
なぜこんなややこしいことになったのかは、明治6年(1873)に新暦(西暦)が導入されてから、新暦のカレンダーと旧暦のカレンダーが庶民の間では混用されたからです。
新暦で見ると毎年変化する旧暦7月15日ですが、旧暦と新暦7月15日では、時季的に一ヶ月程度のずれがあり、あちこちで月遅れの8月15日に統一する動きが活発化したそうです。
その動きは、さらに昭和30年代(1955~)にも生活様式を合理化しようという運動の一環で、旧盆から月遅れ盆へ切り替える動きがおき、定着し現在に至るようです。
現在でも、地域によっては旧暦お盆を行っていると聞きますが、どこだかは判りません。
そう考えれば、きょうも私の地域は20℃ほどの気温で寒いくらいですが、まだまだ暑さは終わっていないことになりますから、やはり彼岸過ぎるまでは油断はできませんね。
肝に銘じたいと思います
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コメント
ちっとも知りませんでしたが、満月と一緒のお盆はどこか神々しくしめやかな赴きがあって心惹かれますね?
投稿: 空 | 2015年8月29日 16:53
空さんへ
日本の旧暦はお月様で計算されますからね
投稿: 玉井人ひろた | 2015年8月29日 18:28