アメリカ国民が思う‘日本への原爆投下’
広島と長崎に原爆が投下されてから70年目の今年、 これまでアメリカ国内では、『原爆投下は戦争を早く終わらせるために必要な「正しい」判断だった』という世論が大勢を占めていました。
これは、原爆の破壊力が想像を遥かに超えるもので、その結果はすでに戦闘爆撃を通り越しただの‘殺戮(さつりく)’としか言えない人的被害を目の当たりにしたアメリカ政府が、国民から「やり過ぎ」の非難が起らないようにおこなった宣伝効果に他なりません。(それは、戦後教育によって日本国民の中にも植え付けられている)
『インターネットマーケティングリサーチ会社の「YouGov(ユーガブ)」』が先月の7月に発表したアメリカ人の意識調査の結果です。↓
- 広島と長崎に原爆を投下した判断は「正しかった」⇒45%
- 広島と長崎に原爆を投下した判断は「間違っていた」⇒29%
↑のように、50%とは切ったものの依然としてアメリカ国民全体では「原爆投下は正しかった」が上回っています。(『世論調査機関ギャラップ』が戦後50年に実施した調査では59%、戦後60年の調査では57%が原爆投下を支持)
ところが・・・
同じ調査結果でも、それを年代別にみるとアメリカ人にも広島と長崎に原爆を投下した判断への意識変化が起きているというのです。
<18~29歳の若年層>
- 「正しかった」 ⇒ 41%
- 「間違っていた」⇒ 45%
<30~44歳の中年層>
- 「正しかった」 ⇒ 33%
- 「間違っていた」⇒ 36%
「45~65歳」⇒約55%が「正しかった」と回答
「65歳以上」 ⇒65%が「正しかった」と回答
同じ調査で
アメリカ人全体の62%が「核兵器の発明そのものが悪い事だった」と回答
70年の時を越え、両国で戦後生まれの者たちが増えるにつけ、アメリカ人にも意識に変化が起こり始めている証しでしょう。
これを見ると、日本国内の意識、特に日本政府とは少しズレを感じるのですが、これは先勝国家と敗戦国家の違いによるものなのでしょうか?(日本国内では、「戦争を終わらせるために原爆投下は致し方なかった」という意見が60%を超えている)
明日の9日は、長崎へ原爆が投下された日、これによって日本政府は緊急に御前会議を開き、昭和20年8月10日に「ポツダム宣言受諾(降伏)」の政府回答を現在のNHKの短波放送を使って(欧の)連合軍へ向けて発信しました。
この10日の日本政府の降伏放送は各国で受信されていました。
もし、このとき各地に散らばった日本軍や国内の日本人が「短波放送受信可能ラジオ」を持っていたなら、日本に勝ち目が無くなったことを5日以上も早く判ったのです。
しかし、スパイ対策として短波受信のラジオ使用は禁止され情報統制がされていたため日本国内では誰も知らなかったのです、このことは不幸な結果をたくさん産みました。
今となっては、後の祭りの話しですが・・・
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コメント
こんばんわ。
この問題、まだまだ永遠と続きますね。
投稿: H.K | 2015年8月 8日 (土曜日) 23:28
アメリカは正義ですからね。
投稿: もうぞう | 2015年8月 9日 (日曜日) 05:46
H.Kさんへ
続くでしょうね
もうぞうさんへ
アメリカ国民のプライドの高さは尋常ではないと思います
投稿: 玉井人ひろた | 2015年8月 9日 (日曜日) 09:50