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2015年10月11日 (日曜日)

どちらが悪しき歴史を利用しているのか?

今月4日からユネスコへの「記憶遺産」への登録を決める国際諮問委員会がアラブ首長国連邦のアブダビで開かれ、その結果、日本が申請していた京都府舞鶴市の戦後のシベリア抑留や旧満州などから引き揚げた人たちに関する資料と、京都の東寺に伝わっていた、「東寺百合文書」(国宝)が登録されることが決まりました。
参考>「記憶遺産」は、世界各地に伝わる重要な古文書や貴重な映像などを‘人類の財産として保護’しようとユネスコが登録するものである。)

このユネスコ登録では、今回日本の登録と同時に中国が申請していた旧日本軍による「南京大虐殺」の記録資料も登録が決定しました。

このことに対し10日、日本政府は旧日本軍による「南京大虐殺」の記憶遺産登録について「ユネスコの場をいたずらに政治利用すべきでない」と、「戦勝70周年記念事業」などと位置付けてユネスコ登録を目指した中国の政治的姿勢に対し、北京の日本大使館を通じ抗議をしました。

さらに、日本政府はユネスコ自体にも選考に対して疑問を呈し、登録選考の規定見直しまで言及した抗議の態度を表明しました。

これは、日本政府としては“珍しい”強い抗議姿勢ですよね。

この抗議に対し中国側は↓

具体的な部分の指摘もせず、やみくもに反対する日本の態度は間違っている」

それに対し日本側は↓

中国は、日本からの具体的な部分の資料開示をせず、日本側に非協力的である」

と今まで同様に、双方の意見はかみ合っていません。

 習近平指導部はユネスコ登録によって、南京大虐殺の具体的正否に関わらず国連機関による“お墨付き”を得とくしたとして、中国は太平洋戦争に置いての被害国としての立場を国際社会に訴えやすくなることは間違いないとみられています。

これで、日本と中国による歴史認識(精査)の話し合いは無くなったと言えますし、もし奇跡的に再開されても中国主導で進められる可能性も出てきました。

ただ、日本の研究者や関係機関のコメントは「死者は30万が間違いで20万以下・・・」だとかということで事件そのものの有無の認定については踏み込んでいないなど、まだ日本政府にも裏が有りそうな気がしてなりません。

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コメント

こんばんわ。
この問題、当分の間、もめそうですね。

投稿: H.K | 2015年10月11日 (日曜日) 21:09

H.Kさんへ

揉める段階までに至らないかもしれません

投稿: 玉井人ひろた | 2015年10月11日 (日曜日) 22:16

ベトナム帰還兵や中東帰還兵と同様に気持ちに深く傷を負った中国や満州の帰還兵が我々の親の世代にありますよねぇ?

投稿: 空 | 2015年10月12日 (月曜日) 03:30

日本がこれまで出してきた分担金を越えて肩代わりしてくれるのではないですか?。(*^-^)

投稿: ましま | 2015年10月12日 (月曜日) 07:14

空さんへ

戦闘現場に居た当事者の思いというのは、我々にはどんなことをしても想像がつかないですよね


ましまさんへ

それは「中国が」ということなのでしょうか(
肩代わりしてくれるでしょうかね

投稿: 玉井人ひろた | 2015年10月12日 (月曜日) 08:14

どうせ何を言っても、見事に反論してきますからね。
日本だってこれくらいは、当然でしょう。

投稿: もうぞう | 2015年10月12日 (月曜日) 18:17

もうぞうさんへ

そうなりますよね

投稿: 玉井人ひろた | 2015年10月12日 (月曜日) 19:14

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