共謀罪?!
パリの同時多発テロ事件を受けて11月17日に自民党の谷垣禎一幹事長は、「テロ撲滅のための資金源遮断などの対策として‘組織的犯罪処罰法’の改正を検討する必要がある」との認識が有ることを示しました。
国連では資金源対策を含む国際組織犯罪防止条約がすでに採択されたいるのですが、この条約に対する日本国内法はまだ整備されていない現状が有り、来年の伊勢志摩サミットでテロ対策に向け政府与党としては法整備を早急に行いたいのは当然の考え方だと解ります。
ただし、この改正案の中には懸念材料があるというのです。
この改正案には、重大な犯罪の謀議に加わっただけで処罰対象となる『共謀罪』の創設を含める見通しもあるというのです。
テロ対策の国際組織犯罪防止条約が国連で採択されたのは2000年(平成12年)のことです。
それを受けて日本政府(=自公連立与党政権)は2003年(平成15年)から『共謀罪』を創設するため、組織的犯罪処罰法の改正など関連法案を国会に出されました。
出されたのは合計で3回もあったそうですが、そのたびに世論や野党の反発ですべて廃案になっった経緯があります。
なぜ『共謀罪』が反対されたのか?最大の理由は↓
>『共謀罪』は、犯罪を実行しなくても‘計画‘または‘話し合った’だけでも、警察や公安組織によって拘束が可能な法律である。
そのため、労働組合のストライキなどの‘闘争計画の立案’や市民団体によるデモなどの各種抗議行動の立案’というような集会までも‘組織的な威力業務妨害の共謀’とされる可能性が高く、集会・結社・表現の自由の侵害になる。
つまり、『共謀罪』には戦前や戦中に憲兵などが行っていた恐ろしい集会への取締り、そして終戦直後から公安によって行われた労働組合集会への弾圧取締りなどが行われた時代への逆行ではないか?という懸念です。
「特定秘密保護法(日米軍事秘密法)」、「犯罪捜査のための通信傍受に関する法律(盗聴法)」、「安全保障関連法(安保法)」が次々と成立に至って、次は「共謀罪(集会規制法)」の成立ですか?
お隣の中華人民共和国政府によれば「やっと日本も正常な国家になった」だそうですが、なんだか釈然としませんし、不安ですね。
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コメント
こんばんわ。
もしも、万が一フランスの様に、「テロ事件」が起きたら・・・、背筋が「ゾーッ」と来ますね。
投稿: H.K | 2015年11月21日 22:24
なんだか、何かに託つけて戦前の法律に近づく類いのものには積極的&迅速に動く現政権が一番恐ろしいと思います(∋_∈)
投稿: 空 | 2015年11月22日 06:55
H.Kさんへ
仰る通りです
空さんへ
日本の安全神話が、ほんとうに神話になったと言えるかもしれません
投稿: 玉井人ひろた | 2015年11月22日 09:26