国会議員の「育休」に対しての賛否
自民党所属で夫婦の宮崎謙介衆議(京都3区)と金子恵美衆議(新潟4区)の両議員が妻の金子議員が初出産となるため、夫婦そろって子育てに取り組みたいとして来年の1~2カ月間「育児休暇」を取る意向であることが発表報道されました。
現在、女性議員の産休については橋本聖子参議(自民党)のときに参議院で認められ後に衆議院でも議院運営委員会で了解が得られ認められられることとなり、今まで9名の女性議員が産休をしていますが、男性議員の「育休」については規定がありません。
それに、正確には女性議員にも「育休」は無く産休は病欠扱いとなっているようです。
それらを受けて、この宮崎議員夫婦の育休について民主党の蓮舫議員が反対する意見を出したのです。
蓮舫議員曰く(ツイッターにて)
- 意見・主張>
「一般的にはいいのでは、との反応があるが私は2人とも国会議員の夫婦の育休は否定的立場をとる」- 理由>
「時間的自由度が高い国会議員は、完全育休より公務との両立が可能であり、なおかつ国会議員の育休は、歳費(給与)と諸経費も全額保証で民間より遥かに優遇されている宮崎議員の意見(ブログにて)
- 育児を通して学んだことを「地に足のついた政策の立案」に役立てたい。
上記への蓮舫議員の反論と批判
- 「普通に保育施設を利用しながら両立をすることこそが、本人の言う地に足のついた政策を(国会議員として)立案できるのではないか」
さてこの蓮舫議員のコメントについてどう思ったでしょうか?
ネット上では「‘マタハラ(マタニティーハラスメント)’の典型だ」、「与党のことには何でも反対する口実にする」等々、激しいバッシングとブーイングが起こって蓮舫議員のサイトは炎上しているらしいです。
じつは、
宮崎議員の「育休」のニュースを視たときに、「国会議員の立場を知っての行動とは思えない」という思いに、私も駆られたのです。
ですから、蓮舫議員の言わんとすることが解る気がします。
賛否は有りましょうが、わたしの考えです。育休とは「育児・介護休業法」が基になったものですが、厚生労働省HPには以下のようなものが載っています。
<「育児・介護休業法」のあらまし>(厚生労働省HPより)
[育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律(平成3年法律第76号。以下「育児・介護休業法」といいます。)は、育児又は家族の介護を行う労働者の職業生活と家庭生活との両立が図られるよう支援することによって、その福祉を増進するとともに、あわせて我が国の経済及び社会の発展に資することを目的としています。
次世代育成支援を進めていく上でも大きな課題となっている育児や介護を行う労働者の仕事と家庭との両立をより一層推進するために、育児・介護休業法が改正されました。施行は平成17年4月1日からです。]
このように「育休」とは‘労働者’を支援するために立案された法律です。
つまり、私が言いたいのは「公職選挙法で選出された国会議員は‘労働者’なのか?‘職業・商売’なのか?」と言うことなのです。
国会議員は国会・立法府と言う合議体を構成する構成員と言う特殊な‘身分’を指すもので、職業ではありません(?)から、当然に労働者ではないと思うのです。
労働者でないものが労働者の顔をして「育休」をとるのは、変ではないでしょうか?
例えば、阪神淡路大震災の時に村山総理が報告が無いからと言って寝ていたことが批判されたように、緊急事態に「育休ですからできません」と国会議員言えるでしょうか?ということです。
それはまるで、怪我人や急病人を目の前にして医者が「今は休憩中」と治療しないことと同じことではないかと思うのです。
こう言う時に引き合いに出されるのが欧米諸国の事情ですね
<育休、産休の制度規定が無い国>
- アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ・・・等
<育休、産休の制度規定が有る国>
- デンマーク、スウェーデン、ノルウェー・・・等
見ての通り、北欧諸国などでは、産休・育休制度が父母ともにしっかりと認められているのが分ります。
但し、規定がないアメリカでは上・下院に託児所完備されています。
さらに、上記の国では代理議員などの制度があり、もし議員が休暇を取得しても議会に影響が出ないようにされてあり、国民重視の制度が確立されているそうです。
初産の金子議員は別ですが、宮崎議員の今やるべきことは、国会活動を休止することでは無くこのような制度を作ることが先で重要課題だと思います。
第一、何万と言う投票してくれた有権者に代わって、命がけで国のため働くというと言う荘厳な思いで国会議員に立候補し当選したんじゃないでしょうかね?
まさかとは思いますが、噂される来年の衆議院解散での参議選との同日選挙への布石の行動ではないことだけあは祈りたいです。
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コメント
深いですね~
確かに賛否両論あるようですが。
国会議員も一労働者か?
ま~しかし1人や2人欠席しても審議に何ら影響が無いのも事実でしょう。
採決の時だけ出席すればOKでしょう。
┐( ̄ヘ ̄)┌ フゥゥ~
投稿: もうぞう | 2015年12月26日 (土曜日) 19:28
もうぞうさんへ
自民党執行部の議員も同じようなことを言っていましたね
投稿: 玉井人ひろた | 2015年12月26日 (土曜日) 19:53