日本人の国民性は変ったのか?
日本が真珠湾攻撃を行い、米英との開戦となったころに詩人の「永井 荷風」はこんな詩を書いていました。
国民一般の政府の命令に服従して、南京米を喰ひて、不平を言はざるは、恐怖の結果なり。
麻布連隊叛乱の状を見て、恐怖せし結果なり。
元来、日本人には理想無く 強き者に従ひ、其の日其の日を気楽に送る事を第一に為すなり。
これは、当時の日本人が理不尽な政府の態度・政策にも不平を言わずに従うのは‘麻布連隊叛乱’、つまり「二・二六事件」という事件で軍政部の恐ろしい強行を目の当たりにしことで、「お上には逆らえない」、「長いものには巻かれろ」、「泣く子と地頭には勝てぬ」というような国民性が現れたからだ、というような見解を詩にしたものだと思います。
その“恐”を、いまに当てはめれば、政府の「強行採決」ということになるでしょうかね。
さて、今の日本人にも荷風の詩は当てはまるような・・・あてはまらないような・・・
| 固定リンク | 0
コメント
昨夜遅くのニュースだか、今朝一番のニュースだかで(意識朦朧の時間
)法人優遇の話(中身は、意識朦朧ゆえ)で「何だかなあ!」と反発する気力すら失ないそうです
投稿: 空 | 2015年12月 6日 (日) 09:01
226事件から日米英開戦まで約6年弱たっています。事件発生でショックは受けたものの、国民がそれを恐怖ととらえ続けていたとは思えず、鎮圧後も政党・行政・天皇まで結果的に軍部を抑えきれなかった、それをフランス帰りの荷風が「反ファシズム」の立場で批判したものだと思います。
投稿: ましま | 2015年12月 6日 (日) 10:20
空さんへ
そう言う考え方に誘導するのが旨い国家とも言えますね
ましまさんへ
確かに、そう言われれば理解できます。
投稿: 玉井人ひろた | 2015年12月 6日 (日) 16:41