テレビドラマの観光効果は?
NHK朝のテレビ小説「あさが来た」の主人公「白岡あさ」の商売の師と仰ぐのが「五代友厚」という人物、ドラマのストーリーとしてもキーマンになっています。
五代友厚は実在の人物で日本国中でいろいろな起業や産業に携わった、いわば明治からの日本近代化の立役者ですね。
福島県の北部にある伊達郡桑折町(だてぐんこおりまち)には「半田山(はんだやま)」という山があります。
4号国道を北上し、宮城県境に近くなった頃左側に壁のような独特の形状を持つ山が見えてくるのですが、そこが半田山です。
ここは現在「半田山公園」になっていますが、江戸時代から「半田銀山」という‘日本三大銀山’だった鉱山だったのです。
しかし、江戸後期には一時閉山となりますがその後明治政府が全国鉱山独占政策によって国の直轄事業鉱山になります。
しかし・・・
そこはお役人仕事、鉱山の経営はうまくいかず赤字が増大していきます。
困った明治政府は鉱山を「五代友厚」に払い下げてその窮地を脱することになります。
払い下げを受けた五代友厚」は、製錬技術など近代化を積極導入、増産を計画します。
- 1876年(明治9年)生野銀山からフランス人技師を呼び選鉱・製錬技術などを改良。それまでの「ネコ流し」から「樽混こう法」に変更、精錬所の建設やポンプなど機械化を進める。
- 1882年(明治15年)新たに発見した「戸沢鉱」の設備を大幅に拡張。この頃から経営も黒字に転じる。
そして、1884年(明治17年)に半田銀山の産出量は最盛期となるのです。
ところが、残念なことに翌年1885年(明治18年)に功労者である「五代友厚」氏は亡くなってしまいます。
半田山は、その後昭和のころまで営業されましたが、度重なるがけ崩れが致命傷になって閉山となり、現在に至ります。
これらの歴史から、つながりが深い「五代友厚」のゆかりの地として、NHKテレビ小説の人気を利用し桑折町では観光に結び付けようとしているようです。
ミーハー的とも思えますが、町としては必至だと思います。
半田銀山と桑折町の紹介サイトです↓
- http://www.pref.fukushima.lg.jp/sec/36055d/handa.html
- http://www.miningjapan.org/idx/handa/index.html
ところで、この半田銀山には明治天皇が視察においでになっているのですが、平成になっても現在の皇太子ご夫妻が訪れるなど、なにか皇室とは不思議な縁がある町でもあります。
ここには旧伊達郡役所の建物が保存されていますが、そのことも皇室が来訪する理由なのでしょうか?
不思議です。
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コメント
福島県は有名人を多く輩出したり、歴史的な資源も多いですね~
投稿: もうぞう | 2016年1月19日 (火曜日) 19:09
もうぞうさんへ
新潟も多いと思いますよ
投稿: 玉井人ひろた | 2016年1月20日 (水曜日) 11:42
へえ、そんなことがあったのですか。
一体 玉井人さんの博学には舌を巻きます。
「朝が来た」はまじめには見ていないけど、
多少はみています。で、五代友厚という人は
大阪商業の発展、北海道の開拓、などをなんとなく
みていたのですが、このような具体的な
実績があることを初めてしりました。
開拓者精神で科学と実業を結び付けた人なのですね。
「あさ」が好きになるのもよくわかりましたよ。
投稿: あね | 2016年1月22日 (金曜日) 18:13
あねさんへ
博学では無く、新聞に出たのを記載しただけです
投稿: 玉井人ひろた | 2016年1月22日 (金曜日) 18:21