‘軽自動車税’増への業界の交換条件
日本には世界で唯一「軽自動車」という車両規格が存在します。その規格は次のように定められています。
<軽自動車の規格>
- 全長 2400mm(2. 40m)以下
- 全幅 1480mm(1. 48m)以下
- 全高 2000mm(2. 00m)以下
- 排気量 660cc以下
- 定員 4名以下
- 貨物積載量 350kg以下
現行の車両法で上記規格を僅かでもオーバーすると軽自動車ではなくなり小型車等の扱いとなり、税金も変ってしまいます。
それは輸入車にも‘厳格’に適用されます。
例えば・・・
ドイツ車の「スマート」。(全長2560mm・全幅1515mm・全高1550mm・排気量599cc)は日本の軽自動車より少ない排気量「600cc(599cc)」の車両なのですが、車両全幅が「1515mm」で僅か35mmオーバーのため「小型車」になってしまっています。
さて、軽自動車の最大の魅力の一つが税金が安いことでしょう。
その税金を政府は上げることが決まりましたことは周知のことですが、増税によって売り上げが落ちる可能性が高いのに自動車業界がこの増税にほとんど抵抗も無くすんなりと受け入れたことに、違和感を抱いた人は少なくないと思います。
このように大きな波乱もなく増税が成立した裏には、自動車業界が国へ増税に対する交換条件を出したのではないかと言う報道が有ります。
その交換条件とは軽自動車の規格の拡張なんだそうです。
具体的には全幅規格(1480mm)を少し広げ、『800~1000cc』クラスのエンジンを搭載しやすくしたいらしいのです。
もしそうなった場合、同じ車体で日本国内では軽自動車として販売、新興国には格安の小型車として販売が可能となり、国際販売力が高まり売り上げが上がるというのです。
さらに、国内での軽自動車価格も安くなる可能性も出てくるわけですし、大きくなることで車体の強度もますことも考えられるわけです。
どうなるか?ちょっと期待しちゃいます。それでも、買えませんけどね()
余談ですが・・・
すでに生産が終了しているホンダのS500・S600という車両があるのですが、
この車種は排気量(600以下)を始め、現在の軽自動車規格に当てはまるんですが、生産された時期が現行法に改訂される前の360cc以下の時代に生産された車両であるため新規登録時にはこれらも同様に‘普通車扱い’で登録されるんだそうです。
これは日本のお役所の硬さがよくわかる事例でしょう。
| 固定リンク | 0
コメント
えぇっ! 軽自動車って日本国内だけなんですか? 不勉強でした。
投稿: 鹿児島かっちゃん | 2016年2月13日 (土曜日) 14:45
鹿児島かっちゃんへ
実はそうなんです。知らない人はけっこうな数になると思います
投稿: 玉井人ひろた | 2016年2月13日 (土曜日) 16:23
軽規格が日本だけのため、外国からクレームがあるとか無いとか?
昔の軽免許所有者は、現行規格の軽自動車を運転することが出来ません。
嘘のような本当の話です。
当時の360ccのクルマを大事に乗っていました。今は故人ですが・・・・
その時もちろん救済処置があったわけですが、どうせ年だからとそのままにしておいたわけです。
投稿: もうぞう | 2016年2月13日 (土曜日) 19:07
もうぞうさんへ
免許制度などが変るたびに救済処置が有るんですが、何度も変わりましたよね
投稿: 玉井人ひろた | 2016年2月13日 (土曜日) 21:43