知らなかった⇒輸血の常識
先月の記事でもちょっと触れた内容をアップしましたが、私の義兄が(悪性腫瘍の)手術を行いました。
その後再度の手術を経て、今は無事に退院ができて自宅療養になっています。
さて、現在の手術と言うのは術前・術後に担当医からリスクなどを含め非常に詳しい説明がなされます。義兄の時も最初の術前に私はその説明を聞きました。
そこで、今まで当たり前だと思ってきた考えが覆されたのです。
担当医>
「今回の手術で、出血が多くなる可能性があります。その場合は輸血させていただくことになりますのでご了承ください」
その説明を聞き、血液型が同じである義兄の兄妹、それにわたしも‘輸血’の覚悟をしたのは身内として当然でしょう。
ところが、次いで担当医から語られた説明で私を始め妻や義兄の家族らが唖然としたのです。
「現在の医療では、患者の親兄弟など血縁者からの輸血は、一切行っていませんので、他人の血液を使うことになりますのでご了承ください。」
これは、ほんとうに、ビックリでした。
その理由は、難しい医療用語で言うとGVHD(移植片対宿主病)というリスクが患者にあるからだそうで、よほど珍しい血液型などのかなり特殊な場合を除き、 原則的に家族間の輸血は禁止となっているというものでした。
どういうことかというと、血液中には「リンパ球」というのがあり、これが他人の体内に入ると体組織を破壊します。
それは、血縁者でも実態は別の個体であるため、輸血された患者の組織を破壊し始める場合があり、それがアレルギー症状となってしまい、最悪は重大な症状にもなりえるというのです。
通常は輸血されると、患者のリンパ球が、輸血者のリンパ球を患者の体内で異物とされ攻撃されて死滅してしまうのですが、血縁者だと異物と認識しにくいために起こる現象だそうです。
判りやすく言えば、家族だから信用して家の中に入れたら、裏切られて酷い目に合うようなものでしょうかね。
さらに、血縁の場合はおなじ病原がある可能性も強く、患者の病気を悪化させるリスクもあるという説明も担当医から聞かされました。
昔のドラマで、血液が足りなくなった身内を助けるため輸血する親兄弟の感動シーンのドラマをよく視ましたが、今はそれはとても危険な行為になってしまったんですね。
驚きました。
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コメント
こんにちは。
私は術前に自己採血で
輸血に備えさせられました~
投稿: マコ | 2016年4月 2日 13:33
マコさんへ
そう言うやり方もあるんですね
投稿: 玉井人ひろた | 2016年4月 2日 17:21
へ~ずっと常識だと思ったことが、変わることがあるんですね~
投稿: もうぞう | 2016年4月 2日 19:23
もうぞうさんへ
そういうことがあるんです
投稿: 玉井人ひろた | 2016年4月 2日 22:33