キラキラネームは明治のほうがすごい
明治政府の高級官僚で帝国陸軍の軍医総監(=中将相当)を務めた人物、そして現代では文豪として知られている「森鴎外」こと、本名‘森 林太郎’氏が我が子に付けた名前が凄いのです
- 長男= 於菟(おと) ; オットー
- 長女=茉莉(まり) ; マリー
- 次女=杏奴 (あんぬ);アンヌ
- 次男=不律 (ふりつ);フリッツ
- 三男= 類(るい) ;ルイ
鴎外の孫にあたる、
長男於菟の子供の名前もまた凄い
- 長男=真章: マクス(鴎外が命名)
- 次男= 富 :トム (鴎外が命名)
- 三男=礼於 :レオ
- 四男=樊須: ハンス
- 五男=常治: ジョージ
さらに
長女茉莉の子供は、「爵(ジャク)」となっているのです。
これらは 明治時代 に名付けられたことになります
森鴎外は官僚時代にドイツなどのヨーロッパ生活の経験があり、我が子にもそうなった場合に外国人が呼びやすい名前を付けたのか?たんに西洋好き(西洋かぶれ)のかの真相は解かりません。
しかし、どの名も外国へ行っても通じるような、いわゆる今の「キラキラネーム」や‘「DQNネーム(ドキュンネーム)」とか言われる名前とほぼ同じであることに驚かされます。
、『伊東ひとみ』著書の『キラキラネームの大研究』(新潮社出版)という、キラキラネームについての研究をまとめたものの本に、現在のキラキラネームやDQNネームと言うのは明治時代が最初ではないか?というようなことが記されているそうです。
その本の中に書かれている明治時代の変った名前が、あちこちのネット上で紹介されていましたのでそれらを集めてみました。
- 「 術 (てだて)」
- 「 運 (はこぶ)」
- 「 囂 (しずか)」
- 「 薫狼 (かおろ)」
- 「 捨鍋 (すてなべ)」
- 「 元素 (はじめ)」
- 「 六花 (ゆき)」
- 「真善美(まさみ)」
- 「珍男子(うずひこ)」
- 「嗚呼老(あおい)」
- 「善男子(さがお)」
- 「紅玉子(るびこ)」
- 「真善美(まさみ)」
- 「日露英仏(ひろえ)」
- 「 〆子 (しめこ)」
- 「 凸 (たかし)」
- 「 ○ (まどか)」
- 「 × (おさむ)」
- 「 丶 (しるす)」
これらは全て実際に使われていた名前だそうで、男女の区別もつかないのもありますし驚きです。
特に、昭和5年(1930)に、符号字の名前が禁じられるまで使われていた「○、☓」の名前、これは現在のDQNネームどころではないほどのDQNなネーム、キラキラネームです。
※DQNネーム(ドキュンネーム)とは、
ヤンキー(不良)もしくは、軽率そうな者や実際にそうである者や粗暴そうな風貌をしている者や実際に粗暴な者、また、非常識で知識や知能が乏しい者を「DQN」と言い、そのようなDQNな親が付けたような変った名前を指して言われだした蔑称である。
名付けに関しての裁判所の判断基準としては、『親権者がほしいままに個人的な好みを入れて恣意的(しいてき)に命名するのは不当で、子供が成長して誇りに思える名をつけるべきである』という過去の判例が基となるそうですが、この基準はどうなんでしょうね?
名前って、親が好む名前以外に有るのでしょうかね?
ただ、読めない名前、縁起悪い名前、というのはいかがなものでしょう?
いずれにしても昔から、日本人はこう言う名前の付け方が好きなのでしょう。
だいたい、女性にクマや、トラというのも、考えればDQNネームのような気がしてきました。
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コメント
次女の<杏奴>がすさまじいですね。奴隷の奴、守銭奴の奴、奴僕の奴、一字では=ヤツかヤッコ。男性に使うのかと思ったら、ちゃんと女偏になっている
投稿: ましま | 2016年6月11日 10:44
ましまさんへ
鴎外のは、音読みの当て字でしょうから、漢字のもつ意味には気を使わなかったのでしょうね
投稿: 玉井人ひろた | 2016年6月11日 14:52
問題は読めるか?だと思います。
読みはなんでもOKなのでしょうか?
「月」=ルナ・ムーン・アポロ
「太陽」=サン・シャイン・ソーラー
なども可能?
投稿: もうぞう | 2016年6月11日 19:54
もうぞうさんへ
可能なんでしょうかね?可能でも、読めませんよね。
投稿: 玉井人ひろた | 2016年6月12日 14:24