紹介状(診療情報提供書)・・・?
ちょっと前から、母のうわさ話で気になっていたことがありました。その内容は↓
「○○病院に、『紹介状の無い患者はお断り』と言われた」
「今年から○○病院は、紹介状が無いと診てもらえなくなった」
と言うものでしたが、「そんなはずはないだろう。何か、勘違いしたのだろう」と思っていました。
そしたら、何年か前に医療制度の改革があって、その制度による対応の一部だったことが判明しました。
- 入院用のベッド数が200床以上の病院では、‘紹介状無しで受診した患者から特別料金(初診で5000円前後が多い)を徴収してもよい’ことになっった。
これは、大きな病院に患者が集中しやすく、そこの医師や看護師の異常な長時間労働が問題となり、それによって高度医療にも支障が出るようになったとして、軽い病気や小さなけがなどなるべく地元の開業医や、200床未満の小規模病院に患者の流れを分散させようという、厚生労働省の考えの制度のようです。
厚労省が推奨している「‘かかりつけ医’を決めておきましょう」というのも、それの一環ですね。
しかし、それは義務ではないし、「患者に負担はかけられない。患者が減る」というような小・中規模病院もあり、特別料金を加算している病院は、初診時で半数に満たなかったようです。
結局、大病院の患者集中は変らなかったようです。そこで、この制度が今年度から強化されたんだそうです。
厚生労働大臣の諮問機関である『中央社会保険医療協議会』から2016年2月10日に出された答申により、平成28年度(2016年4月)から『紹介状無しの大病院受診時の定額負担』という制度が義務化され開始されたのです。
<『紹介状無しの大病院受診時の定額負担』の内容>
①対象となる‘大病院’とは
- 特定機能病院(高度専門医療可能な病院)
- 一般病床が 500床以上有する地域医療支援病院
※具体的には、高度な医療を提供している大学病院や国立病院機構、複数の診療科がある大きな民間病院など。②診察料とは別に支払う特別料金(定額負担)の最低料金
- 初診時5000円以上(歯科は3000円以上)
- 再診時2500円以上(歯科は1500円以上)
※この金額は最低料金で、実際の金額は病院の裁量で決められる。③例外規定
- 緊急その他やむを得ない事情がある場合
※救急の患者、難病などで公費負担医療の対象になっている患者、無料定額診療事業の対象患者、HIV感染者。
ただし・・・、
・選定療養費(特別料金)をとっても、紹介状を持たない患者が減らない。
・地域にクリニックや医院が無く(少ない)、大きな病院しかない。
・病院は患者数を確保したいなどの経営上の事情も絡んでくる
など、の理由から、義務化したり金額をあげても、現状は変わらないという意見もあります。
問題は、大病院、小規模病院、クリニックや診療所などの連携の無さであり、それを改善するする方が先ではないか?という専門家の意見もあります。
「金が無いと病院にも行けない」という医療制度が蔓延るような世の中になっていく危険性の方が問題でしょう。
いずれにしても、長い間掛かり付けだったクリニックが廃院してしまった私には、常用薬が無くなる前に新たな‘掛かり付け医’を早急に決めるのが切羽詰まった問題です。
ちなみに、紹介状(診療情報提供書)は無償で作ってもらってありますので、その点は安心です
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コメント
今晩は♪
私も地元のクリニックからの紹介状持参で
仙台の総合病院へ行きました(速攻で)
市内の病院はずいぶん前から診療所やクリニックになり
入院施設のある病院は数えるほどになりましたね。
投稿: マコ | 2016年9月18日 (日曜日) 21:03
私の行っている市民病院でも7月ごろから5400円掛かるようになりました。
整形と外科にかかったので心配していたら
外科がもう来なくていいと以前言われたので初診かなあと
大丈夫でした
基準を聞いても医療事務も先生の判断と言っていました。
半年たっても同じ病気なら継続としてくださった。
そして今の私のかかりつけ医は元市民病院の先生でした。
投稿: kiyoka | 2016年9月18日 (日曜日) 21:54
マコさんへ
病院も格差が出て、良いところには医師や患者も集まります。時代なんでしょうね
kiyokaさんへ
その判断が、医師や病院にゆだねられているところに別の問題が出ているのかもしれません
投稿: 玉井人ひろた | 2016年9月18日 (日曜日) 22:11
自分も4月に冠動脈バイパス手術を受ける為に紹介状持参で行きました。
そこの総合病院には紹介状が無いと「????円頂きます」とハッキリ書いてある掲示がありました。
重症度が高い患者を診る方に力を注ぐかな?軽度の人は開業医でも十分と言う判断なのでしょう。
ある意味納得しましたよ自分は。
投稿: JACKS | 2016年9月19日 (月曜日) 10:03
JACKSさんへ
今度は義務化されたので、大きな病院はハッキリ提示しなくてはいけないのでしょうね。
ただ、それを知らずに行くと、辛いでしょうね
投稿: 玉井人ひろた | 2016年9月19日 (月曜日) 10:34
初診と再診の区別が分かりません。
明確な境目があるのでしょうか?
投稿: もうぞう | 2016年9月21日 (水曜日) 19:22
もうぞうさんへ
kiyokaさんのコメントにも有りましたが、医師の判断だったり、わたしにも不明です
投稿: 玉井人ひろた | 2016年9月21日 (水曜日) 19:33
「金が無いと病院にも行けない」・・・先日、相棒が胆のう摘出手術した時のこと・・・一枚の書類を見せて「区役所で相談してください」とのこと。なになに???補助がどうとか書いてある・・・これは行かなくっちゃ・・とクソ暑い中を区役所へ。行きましたら・・「お宅は税金収めてはりますから援助はありません」ですって????ん????「税金収めない人に援助をして、納税者には援助なし???お金がなくって税金を収めない人にだけ援助があるのでは????
投稿: 山口ももり | 2016年9月22日 (木曜日) 17:13
山口ももりさんへ
それは何なんでしょうね?こう言う補助金制度と言うのは、詳しい人ばかり得している気がします。
役所は、もっと親切に説明すべきですよね。公僕なんだからね
投稿: 玉井人ひろた | 2016年9月22日 (木曜日) 17:18