遺跡破壊、なぜ今頃報道なのか?
こんなニュースをネット上で見つけました。
>11月24日。山梨県と同県南アルプス市の両教育委員会は、住居跡である「向第1遺跡」と、弥生時代からの大規模集落跡になる「村前東A遺跡」の一部の遺跡2ヵ所、合わせて約90㎡(約70㎡と同20㎡で、深さは1.5m)を公文書を偽造し無断で掘削し、NTTドコモの携帯電話基地局がNTTドコモから事業を請け負った孫請け会社の『大廣建設(長野県上田市)』によって建設されていた。
この事実は、今年6月に元請け業者が南アルプス市教育委員会に「向第1遺跡」にある基地局の舗装工事を進めたいと連絡があって、それを受けた同市教育委員会が調べたところ、本来あるべき文化財保護法に基づいた手続きがなされていないことで判明。
偽造を行った男性社員は既に死亡しいるが、県教委などは男性が単独で不正を働いたとみている。
というものです。
一見すると、「遺跡を勝手に掘り返したNTT関連会社が起こした、とんでもない事件」とも思えますが、このニュースには疑問点が複数有ります。
何と言っても、一番の疑問は↓
Q、6月に判明したのに、5ヶ月も経った今頃になって報道されたのだろう?
これでしょう。
工事は2010年1月にドコモから発注され、2013年に開発が許可されたさい、ドコモに「文化財の調査は不要」との虚偽公文書の報告をしていた事件なのですが、長引いた要因の最大は「責任の所在」でしょう。
- 偽造を知らなかった発注者のNTTの責任か?
- 元請け会社の責任か?
- 下請け会社の責任か?
- 偽造を行った孫請け会社の責任か?
- 偽造を長年気づかなかった責任は、南アルプス市教育委員会に在るのか?同市の担当課か?それとも山梨県か?
これらの間で、責任のたらいまわしが行われたことは想像がつきますが、これほどの長い間表ざたにならなかったことから、教育委員会の責任の度合いを重ん測って隠蔽していたと考えるのが、最も自然でしょう。
結局、(タイミングよく亡くなった)当事者の男性に、責任のすべてを各組織・企業が押し付けて終了としたようにしか見えません。
公文書偽造を行った男性の死因は何だったのでしょう?ドラマなら疑問を解決する人物が出てくるのですが、現実はそんなことは起りません。
報道によると、現在NTTドコモは基地局建設急増を社運をかけたプロジェクトとして急ピッチで進めているらしく、受注会社は激しいプレッシャーにあるそうです(地元とのトラブルも発生)。
今回の事件の根本は、これなんだと思いますがね。
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コメント
違うかもしれないけど、このあたり石器原材料(黒曜石)の名産地かも知れません。
投稿: ましま | 2016年11月25日 19:58
ましまさんへ
今回の遺跡はどうかは、判らないですが南アルプス市は黒曜石の産出が多いようです
投稿: 玉井人ひろた | 2016年11月25日 21:45
こんばんわ。
・「文章」を読んで。
それは、酷い事件ですね。
投稿: H.K | 2016年11月26日 20:13
H.Kさんへ
酷いもんですよね
投稿: 玉井人ひろた | 2016年11月26日 20:15