モンゴルから来た3人の若者
2010年(平成22年)、モンゴルから同じ飛行機に乗って3人の若者が日本の地に降り立ちました。
目的の場所は鳥取県に在る『鳥取城北高校相撲部』でした。
3人はその相撲部の石浦外喜義監督に才能を見出されて来日した、モンゴルからの相撲留学生だったのです。
全く知らない日本と言う国家への不安は有ったと思いますが、若い3人は機内で何を語りながらきたのでしょうかね。
その3人とは↓
- ガントルガ・ガンエルデネ君(ウランバートル市出身)
- アルタンホヤグ・イチンノロブ君(アルハンガイ県バットツェンゲル村出身)
- バーサンスレン・トゥルボルド君(モンゴル国)
上記の3人ですが、モンゴル名で言われると読みにくいし、「それは誰?」です。
ところが、留学してから現在までの3人の経緯を知って驚きました。
>ガントルガ・ガンエルデネ君は・・・?>
- 角界から誘いがあり、鳥取城北高校を中退して角界入りを成し遂げる。
- 現在、大関・照ノ富士 春雄(てるのふじ・はるお)として活躍中。
>アルタンホヤグ・イチンノロブ君は・・・?>
- 高校を卒業し、地元の『公益財団法人 鳥取県体育協会』の職員となる。
- 全日本実業団相撲選手権大会で優勝して‘実業団横綱’となる。
- 上記成績が認められ幕下付け出し15枚目で角界デビュー。
- 現在、前頭・逸ノ城 駿(いちのじょう・たかし)として活躍中。
>バーサンスレン・トゥルボルド君は・・・?>
- 高校を卒業し、日大に進学して同校の相撲部に入部
- 階級別など数々の個人タイトルを取得。
- 現在は、4年になって日大相撲部の主将(キャプテン)を任されている。
- 11月5日に開催された第94回全国学生相撲選手権大会の無差別級個人戦で優勝を果たし、外国人で2人目の‘学生横綱’となった。
- 学生横綱になったことで大相撲の幕下15枚目格での角界デビューの資格を得た。
つまり、来年にはもう一人モンゴル出身の強い力士が大相撲に出現することが確実になったわけです。
ちなみに、第94回全国学生相撲選手権大会でバーサンスレン・トゥルボルド選手(4年・鳥取城北高校)と決勝を争った相手は、東洋大相撲部主将で福島県出身で「学法福島高校」卒の『大波 渥』(おおなみあつし・4年)選手でしたので、福島県内の地元紙では大きく報道されました。
準優勝した大波選手も‘三段目(幕下に次ぐ下位番付)最下位格の付け出し’でのデビュー資格を取得しました。
<大相撲の番付とは>
大相撲は最下位から「序の口」、「序二段」、「三段目」、「幕下」、「十両」、「前頭」、「小結」、「関脇」、「大関」、そして最高位の「横綱」と言うふう順位の番付になっています。
いずれにしても、
この3人が国内強豪相撲部を持つ高校への留学と言う形で入ってきた経緯をみると、モンゴル勢が強い理由が理解できますね。
まだまだ、モンゴル勢が増えそうです。
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コメント
鳥取とモンゴル。共通点は砂地が多いだけで高度と湿度は大違い、慣れるだけでも大変。高校生ぐらいでプロを目指すとは偉いですね。
投稿: ましま | 2016年11月 7日 (月曜日) 20:39
ましまさんへ
鳥取と言う地域には特別な意味は無く、そこに在る高校だったということでしょう。
若・貴も高校でプロを目指いしましたので、やはり本格的にプロを目指すなら中学生でも遅いくらいからではないでしょうかね。
投稿: 玉井人ひろた | 2016年11月 7日 (月曜日) 21:05
たしか、一相撲部屋に1人の外国人力士との決めごとがあったように思いますが。
それでもこれだけ増えて活躍しているのですからね~
投稿: もうぞう | 2016年11月 8日 (火曜日) 18:03
もうぞうさんへ
まだまだ、活躍するモンゴル人は増えそうですね
投稿: 玉井人ひろた | 2016年11月 8日 (火曜日) 18:09