白人のサングラス
子どものころから「欧米人は男女問わずサングラスをしている(特に白人)」という印象がありますが、特に欧米の‘白人’へのその印象は強いです。
その理由として 『黒い目の日本人と違い、青い目の白人は太陽の紫外線に弱いからだ』 というのが、わたしの中では定説になっていました。
ところが、その考えは少し違ったようです。
目が青く見える部分は「虹彩(こうさい)」↓
- 角膜と水晶体の間にある薄い膜。
- 瞳孔の大きさを調節して網膜に入る光の量を調節する役割を持つ。
- 瞳孔がカメラの絞りの開口部に相当する。
と言う部分と働きをもつところで、カタカナだと「アイリス」というらしく、一部メーカーの目薬の名称はここから来ていたんですね。
この虹彩の色が薄いほど目の中に入ってくる光の量が増えるようなのです。
つまり、青い目というのは紫外線と言うより光そのものに対し遮光率が低い、それに対し日本人の主である茶色の目というのは、遮光率が高いということのようです。
私の知り合いで、国際結婚をした娘に会うため、夫婦が住む(白人夫の)家に行ったとき、夜の部屋がとても暗いのには驚いたと言っていました。
今考えると、われわれ日本人には暗い部屋だったのですが、そこの人々にとっては普通に明るい部屋だったんでしょうね。
その明るさの感じ方の大きな違いが、数字で表わされているのを見つけました。
<日本と欧米、オフィスの照明の明るさ比較>
- 米国 ⇒ 300ルクス程度に設定するのが通常
- 日本 ⇒ 700~1000ルクスが標準設定
これは、驚きです。日本の明るさの30%~40%程度の明るさでなんでもないということです。
300ルクスとは、日本の住宅の茶の間明るさ(8畳間に30W蛍光灯×2灯の照明)に相当します。(日の出、日の入りのころの明るさも300ルクス)
その程度の明るさで広いオフィスの明かりで欧米人は大丈夫というわけです。
家庭の部屋の明るさとなると、さらに少なくなりますからこの割合でいけば欧米では100~120ルクスくらいで済むわけです。
100ルクスとは、日本では街路灯の真下がそれになるようですから、日本人からすれば明るくは無いです。
それが、なんでもない欧米人の目ですから日本の照明や日中の明るさは眩しくてしょうがないはず、サングラスは必需品になるのは当然です。
これは言い換えれば、欧米人は夜目が効き、日本人には‘鳥目’が多い理由なんでしょう。
ただし、虹彩の色の薄い欧米人は紫外線を過剰に浴びるリスクが高く、米環境保護庁によれば、米国では2200万人以上が白内障を患っているそうで、国としてサングラスの使用を推奨しているようです。
これは、日本人が暗いところでの目の酷使で眼病になっているというのとは逆ですね。
サングラスは中国人が発明したものだそうですが、欧米人には健康アイテムになったようです。
ちなみに、私は眩しさにとても弱く夜目が効きますが、妻は全く逆で夜はダメです。同じ目の色でも違うようです。
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コメント
レンズの色が濃く黒い方が、遮光性能が高いとは言い切れませんからね。
黒い方がかえって瞳孔が開きます。
質の悪いレンズだと、多くの紫外線を取り込むことになります。
室内の照明は、昔よりずっと明るくなりましたね。
メーカーも勧めますが、過剰のようにも思います。
投稿: もうぞう | 2017年8月27日 (日曜日) 19:18
こんばんわ。
・「文章」を読んで。
これは、初めて聞きましたね。
投稿: H.K | 2017年8月27日 (日曜日) 19:36
もうぞうさんへ
そうかもしれませんね
H.Kさんへ
そうでしたか
投稿: 玉井人ひろた | 2017年8月27日 (日曜日) 19:47
私の感覚ではサングラスはかっこつけの人がかける物だと思ってました。
投稿: 吉田かっちゃん | 2017年8月28日 (月曜日) 11:02
吉田かっちゃんへ
それもあると思います
投稿: 玉井人ひろた | 2017年8月28日 (月曜日) 15:44
そういえば、欧米の映画やドラマなどに出てくる居間の室内照明は、電球色のフロアスタンドや間接照明などが多く、しっとりと落ち着いた雰囲気が多いような気がします。日本人には少し薄暗いような感じですが、“玉井人ひろたさん”が書かれているように、欧米人にはそれぐらいの照明で十分な明るさなのでしょうね。なるほど納得です。
投稿: koji | 2017年8月28日 (月曜日) 21:01
kojiさんへ
欧米人は、ああいう暗さが好きなのだと思っていたのですが、あれで明るく感じていたとは判りませんでした
投稿: 玉井人ひろた | 2017年8月29日 (火曜日) 08:18