‘我輩’の命日
写真家の岩合光昭さんの「世界猫歩き」が火付け役となって、現在猫ブームが起こっていますが、もともと猫を飼っている私などにとってはちょっと迷惑なブームという思いです。
ところで、猫が主役の小説として有名なものに明治の文豪「夏目漱石」が書いた『我輩は猫である』というのが、私の中で一番に思い浮かぶものです。
我輩は猫である。名前はまだない・・・
この書き出しは、川端康成の小説「雪国」の「トンネルを抜けると、雪国だった・・」という書き出しと並び、あまりにも有名なものですね。
ただし、雪国のほうは、『トンネルを抜けると、“そこは”雪国だった』と言うふうに、間違って覚えている人が非常に多い作品でもあります。
さて、話しは「我輩は猫である」に戻りますが、この主人公の猫は小説の最後は水瓶に落ちて溺死するという悲惨な結末になっていて、別の意味でわたしには印象に残る小説になっています。
瓶から出ようともがき、最後に力尽きて沈んでいく猫の思いを描いた描写は、人が溺死するときの思いが想像されとても哀れです。
この小説の猫は、実際に夏目漱石が飼っていた猫がモデルだそうですが、その猫が実際に死んだのが明治41年(1908)9月13日だったそうです。
つまり、きょうがこの我輩ネコの命日になるわけです。合掌です。
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コメント
我が家も猫を飼ってます。
命日でしたか、全然知りませんでした。
合掌
投稿: マル | 2017年9月13日 18:45
ま~ま~いろいろご存じで、敬服いたします。
我が家は犬ですが、かなりの老犬になって来ています。
投稿: もうぞう | 2017年9月13日 19:13
マルさんへ
私も今日初めて知りました
もうぞうさんへ
きょう仕入れたネタです()
投稿: 玉井人ひろた | 2017年9月13日 19:14
まぁ、私の祖母の命日と一緒です。
1900年生まれだったので、8歳の時にあの猫が…
知らなかったでしょうねぇ 知らなくてよかったですけど。
13日は、虚空蔵菩薩さまが守ってくださる日です。
投稿: 山桜 | 2017年9月13日 23:27
「つぶやき古道」らしく色々話題が豊富で敬服です。<(_ _)>
投稿: 吉田かっちゃん | 2017年9月14日 11:12
山桜さんへ
虚空蔵菩薩の縁日ということも、このネタと同時に知りました。
吉田かっちゃんへ
ありがとうございます
投稿: 玉井人ひろた | 2017年9月14日 11:41