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2017年10月25日 (水曜日)

父の革靴

父が亡くなってから今年で20年になります。農家の息子であり、背広やコートなどは1年に1度ぐらいしか無いので、痛みや汚れも無いためそのまま、ましてや毎日長靴だった父の冠婚葬祭に履いた黒い革靴は一張羅でした。

もったいないと思いましたが、体格が私より一回り小さい父のものは私には着れないので使用することはありませんでしたし、靴ならなおさらです。

ところが・・・先月のことです。

何気なく手入れをしようとその靴を取りだしたところ、そのサイズを見て「あら!」と思ったのです。

なんと、わたしの靴のサイズと同じだったのです。ズ~っと「小さいサイズ」と思い込んでいたわたしには、ちょっとした驚きでした。

直ぐに、履く機会(葬儀)ができ履いていったら、これがまたサイズがピッタリで履きやすかったのです。

そこで思い出しました。私がまだ幼いころ、父が冠婚に出かける用事がもちあがり、慌てて革靴を隣町の靴屋に買いに行ったのですが、ちょうどしたサイズのが無く「大は小を兼ねる」として履けないのよりは良いと大きいサイズを買ったんだそうです。

それで、サイズが大人になった私のと同じことになったのでした。

靴の中は奥の方が少し荒れていた(踵は大丈夫)ので、中敷きを買って入れました。

靴ひもが少し擦れていたので、大丈夫かとちょっと力を入れて引っ張ってみたら切れてしまいました。

靴ひもの長さを測ったら「51cm」なので、同じ物を買いに行ったのですが、販売されているのは「66cm」だけだったのです。

Img_3149_2←かなり長さが違うので迷いましたが、それを買ってきて靴に通したら・・・・なんと、違和感無い長さだったのです。
今の靴のデザインではひもが少し長くなっていたんですね。

それにしても、父が買ってから50年以上も経つのになんでもなく履けるとは、凄い靴です。
ずぼらだった父は、靴クリームなどで磨くこともせず、汚れたら雑巾で拭いて終りだったのですが、痛みもしなかったのですから凄いとしか言いようがありません。

その父が買い求めた靴屋は、わたしの高校生の頃でも「丈夫でいい靴を売っている店、修理もできる店」として有名な靴屋でもあったのですが、大型店が町にできたころに廃業し無くなってしまいました。

残念なことです。

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コメント

このようなフォーマル用?の靴は、デザインが変わっていませんので、サイズさえ合えば、履けるんですよね。
今まで20年もとってあったことも奇跡ですが、なんとも素晴らしい形見になりましたね。

投稿: もうぞう | 2017年10月25日 (水曜日) 19:28

もうぞうさんへ

もったいない、捨てられない、の性格なのです

投稿: 玉井人ひろた | 2017年10月26日 (木曜日) 08:53

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