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2018年8月 3日 (金曜日)

敵性用語

日本史には、欧米の観念や概念で作られたものが多く含まれています。特に、戦後はアメリカの(侵略軍の)教育が色濃く反映された事柄や誤解が多いこと、近代の日本人は知り始めています。

例えば

  1. ジャパン
    語源は「日本=ニッポン」となっているが、「日本」という漢字の日本語読みは「やまと」が正しい。
  2. 日本海
    ヨーロッパの人々がつくった言葉で、昔は日本では知られず・使われずのことば。
  3. 鎖 国
    江戸時代の日本では「鎖国」は全く知らないし、使われていない言葉。
    つまり、江戸幕府は鎖国政策は行っていないのが事実。(貿易が禁止されたのはポルトガルだけで、他の国はOKだった)

    ※そのころの世界は個人対個人の貿易が当たり前だった、それに対し日本だけが近代貿易と同じく交易には国(幕府)の許可を必要としたため外国には受け入れられず、それを口惜しく思い揶揄した欧米人が使った言葉が「鎖国」。

日本史で、最近最も驚かされた誤解の事実が、第二次次世界大戦、日本では「大東亜戦争」、アメリカや日本海軍の呼称では「太平洋戦争」と呼ばれる戦争中に、厳しく取り締まりが行われた「敵性用の使用禁止」という史実です。

母の話しや、実録やドラマでは当たり前のように、英米の言葉を使うと警官や公安官が使った者に対し激高したり犯罪者として取り締まる姿です。

ですから、英語を使うことは法律で禁止されていた・・・かのように思っていましたが、これは一部の国民から発生した『市民運動』の一環で国としてはまったく法律は無く、ゆえに犯罪でもなかったのが史実だったのです。

その証として、政府の高官や閣僚、海軍などでは当たり前のように英語が使われていたのです。
その人々の間では「適正用語」の話題は冗談や談笑としては語られていたようです。

つまり、刑罰や法律には無いのに、生意気だとか気分が悪いとかと言う感情だけで警官は死人が出るような取り締まりを行っていたことになります。
今なら、警察の不法な民事介入どころか、警官や憲兵・軍人の重大な犯罪です。

戦争とは、そう言う面(集団ヒステリー的)でも恐ろしいものです。

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コメント

ほう、これもちょっとビックリですね。
「臨時ニュースを申し上げます。わが・・・軍は・・・」
例の12月8日の放送です。
ニュースは敵国語なのに、使われているんだ。って思ったものです。

投稿: もうぞう | 2018年8月 3日 (金曜日) 19:32

もうぞうさんへ

今年、私も初めて知って驚きました。
考えれば、海軍はイギリスが手本ですので、ほとんど英語が使われていたのですから、うなずけます。

投稿: 玉井人ひろた | 2018年8月 3日 (金曜日) 20:55

講談社の『少年倶楽部』『婦人倶楽部』など、clubの当て字ですが発刊以来1度も変えていません。

投稿: ましま | 2018年8月 4日 (土曜日) 08:32

ましまさんへ

そうですよね。‘クラブ’ですよね

投稿: 玉井人ひろた | 2018年8月 4日 (土曜日) 08:55

勉強になります。有り難うございます。

投稿: 吉田かっちゃん | 2018年8月 4日 (土曜日) 13:33

吉田かっちゃんへ

ありがとうございます

投稿: 玉井人ひろた | 2018年8月 4日 (土曜日) 17:11

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