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2019年8月 1日 (木曜日)

遅れた福祉=日本(日本人)

先日の参院選で「れいわ新選組」から立候補して当選した難病ALS(筋萎縮性側索硬化症)患者の舩後靖彦(ふなご・やすひこ)氏(61)と、脳性まひのある木村英子氏(54)の2人が、今日からの臨時国会に初登庁した様子の報道を視ていて、真っ先に思ったのは↓のような思いでした。

衆参に限らず、N党の党首以外の候補者全員が何らかの形で「福祉政策」を公約にして当選していますが、この有様はどういうことだろうか?と感じざるを得ませんでした。

障害者の当選は初めてではなく、車いすで当選初登庁し活躍した現在80を越した元郵政相の八代英太氏が最初でした。

ですから、あの時にすでにいろいろな対策や設備がすでに完了していたものとばかり思っていた私には、臨時工事で対応しようとする国会議事堂の報道には衝撃を受けました。

そしたら、その当時のことについて、7月26日にJ-CASTニュースの取材に応じ、語っていた記事を見つけ、どうして今のような状況になってしまったかが判りました。

車いすで当選した八代氏は国会の階段の多さにまず衝撃を受けたといいます。その対策として、国が行ったのは↓

  • まず最初は裏にある、貨物用エレベータ(人が乗るのは禁止)に八代氏を乗せ搬送
  • その他の階段は、衛士が車いすごと持ちあげて移動
  • トイレは障碍者用のが無いため、最も苦労した

これらの改善をなぜ、八代氏は言わなかったのか?という問いには↓

  • 貴重な税金を私一人のだけのために使っては申し訳ないと思ったし、実際に批判の声も国民からあったため言えなかった。

つまり、不都合だが公的立場から改善を強く言えないため、現在まで変わらなかったようなのです。

今回の例話新選組の2議員のにつてネット上では「画期的な出来事」と前向きな声がありますが、その一方では↓

  • 「激務や審議、執筆、起案、審議に耐えられるのか」
  • 「ALS患者さんが参議院へ(中略)国会議員が務まるとは思っていない」
  • 「比例で重度身体障害者が当選。(中略)無駄な税金が使われることにうんざりする」

八代瑛太氏は、「当事者は一番わかっている。どうしたらいいのか生活の中でいやというほど体験していますから」と障害者が当選して国会に出る意義を語っています。

つまり、われわれからすれば心無い意見でも、当事者らはすでに織り込み済みでの当選であり、かえってそれを糧に国会の不都合個所を改善しようとする信念があるようです。

「弱い犬ほどよく吠える」とはよく言ったものです。

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コメント

どんな働きをするでしょうか。

投稿: 吉田勝也 | 2019年8月 2日 (金曜日) 12:19

吉田勝也さんへ

居るだけで、かなりの影響がありますから、その存在自体が働きとなるかもしれません

投稿: 玉井人ひろた | 2019年8月 2日 (金曜日) 16:10

どちらの意見ももっともかと。
毎回身障者が当選するという確約はありませんからね。

投稿: もうぞう | 2019年8月 3日 (土曜日) 07:10

もうぞうさんへ

恒久的な対応ができていてこそ公共機関かと思います

投稿: 玉井人ひろた | 2019年8月 3日 (土曜日) 07:52

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