グレタ・トゥーンベリさん
米ニューヨークで開幕した国連気候行動サミットで、特別招待をされたスウェーデンの高校生環境活動家の「グレタ・トゥンベリ(Greta Thunberg)さん」(16)が、9月23日行った演説はその内容もそうですが、悲壮感に満ちた表情と必死のスピーチ、あれこそが訴えであり心からの叫びと感じました。
それに対し各国の代表、日本から行った小泉環境大臣たちの笑いを交えた拍手喝采は、まるで劇場の演劇に感動する観客のようで、私にはまともに聞いているとは感じませんでした。
温暖化を信じていないトランプ大統領に至っては、ちょっと顔を出し帰っていったのは論外ですね。
地球温暖化は間違いなく起こっています。
福島県はユズの北限だったが、今ユズはさらに北宮城県でできるようになり、その福島県ではミカンが栽培されるようになりました。毎年のようにおこるゲリラ豪雨や竜巻は温暖化の確かな証です。
ただ、グレタ・トゥンベリさんと私の考えの違いは、温暖化は人間の仕業ではなく地球の何千年に一度やってくる周期現象であり、ゆえに人間の仕業で止めようとするのは傲慢な人間の驕りだというこというのが基本的な考えです。
このブログでも何度も繰り返していますが、決して温暖化対策を否定するものではありませんが、やはり地球温暖化は止めるのではなく、地球全体で対処法を考え実践するべきだと感じています。
ここが、根本的に彼女と私の違いです。
<スピーチの全文の和訳>
私が伝えたいことは、私たちはあなた方を見ているということです。
そもそも、すべてが間違っているのです。私はここにいるべきではありません。私は海の反対側で、学校に通っているべきなのです。
あなた方は、私たち若者に希望を見いだそうと集まっています。
そんなことが言えますね。 よくもまあ!
あなた方は、その空虚なことばで私の子ども時代の夢を奪いました。
それでも、私は、とても幸運な1人です。人々は苦しんでいます。人々は死んでいます。生態系は崩壊しつつあります。私たちは、大量絶滅の始まりにいるのです。
なのに、あなた方が話すことは、お金のことや、永遠に続く経済成長というおとぎ話ばかり。
そんなことが言えますね。 よくもまあ!
30年以上にわたり、科学が示す事実は極めて明確でした。なのに、あなた方は、事実から目を背け続け、必要な政策や解決策が見えてすらいないのに、この場所に来て「十分にやってきた」と言えるのでしょうか。
あなた方は、私たちの声を聞いている、緊急性は理解している、と言います。しかし、どんなに悲しく、怒りを感じるとしても、私はそれを信じたくありません。
もし、この状況を本当に理解しているのに、行動を起こしていないのならば、あなた方は邪悪そのものです。
だから私は、信じることを拒むのです。今後10年間で(温室効果ガスの)排出量を半分にしようという、一般的な考え方があります。しかし、それによって世界の気温上昇を1.5度以内に抑えられる可能性は50%しかありません。
人間のコントロールを超えた、決して後戻りのできない連鎖反応が始まるリスクがあります。50%という数字は、あなた方にとっては受け入れられるものなのかもしれません。
しかし、この数字は、(気候変動が急激に進む転換点を意味する)「ティッピング・ポイント」や、変化が変化を呼ぶ相乗効果、有毒な大気汚染に隠されたさらなる温暖化、そして公平性や「気候正義」という側面が含まれていません。
この数字は、私たちの世代が、何千億トンもの二酸化炭素を今は存在すらしない技術で吸収することをあてにしているのです。
私たちにとって、50%のリスクというのは決して受け入れられません。その結果と生きていかなくてはいけないのは私たちなのです。
IPCCが出した最もよい試算では、気温の上昇を1.5度以内に抑えられる可能性は67%とされています。
しかし、それを実現しようとした場合、2018年の1月1日にさかのぼって数えて、あと420ギガトンの二酸化炭素しか放出できないという計算になります。
今日、この数字は、すでにあと350ギガトン未満となっています。これまでと同じように取り組んでいれば問題は解決できるとか、何らかの技術が解決してくれるとか、よくそんなふりをすることができますね。
今の放出のレベルのままでは、あと8年半たたないうちに許容できる二酸化炭素の放出量を超えてしまいます。
今日、これらの数値に沿った解決策や計画は全くありません。
なぜなら、これらの数値はあなたたちにとってあまりにも受け入れがたく、そのことをありのままに伝えられるほど大人になっていないのです。
あなた方は私たちを裏切っています。しかし、若者たちはあなた方の裏切りに気付き始めています。未来の世代の目は、あなた方に向けられています。
もしあなた方が私たちを裏切ることを選ぶなら、私は言います。「あなたたちを絶対に許さない」と。
私たちは、この場で、この瞬間から、線を引きます。ここから逃れることは許しません。世界は目を覚ましており、変化はやってきています。あなた方が好むと好まざるとにかかわらず。
ありがとうございました。
※報道各社によって少しづつ和訳に違いがあるが、この文章はNHKオンラインニュースより引用
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コメント
温暖化現象をわずかでも人類がコントロール可能ならその方向で努力するのは傲慢と言えないと思います。成層圏にメタンや炭酸ガスの厚い層を作るほど排出して、健康にいいはずはありません
投稿: ましま | 2019年9月25日 (水曜日) 17:44
ましまさんへ
おっしゃる通りです。わたしは温暖化対策を否定はしません。
できれば両方をやってもらいたいと思っています
投稿: 玉井人ひろた | 2019年9月25日 (水曜日) 18:31
私も人間だけのせいでは無いと思います。
それに過去をふり返ってみれば、氷河期など説明しかねます。
でもま~温暖化に対する努力は必要でしょう。
投稿: もうぞう | 2019年9月25日 (水曜日) 19:04
もうぞうさんへ
二酸化炭素を抑制することは確かに重要ですからね。
ただそれと同時に、二酸化炭素を吸収してくれる湿原の保護も大事でしょう。
投稿: 玉井人ひろた | 2019年9月26日 (木曜日) 11:13
温暖化は確かに自然現象も一因でしょうが、人間の仕業も一つの原因かもしれませんね。
投稿: 吉田勝也 | 2019年9月26日 (木曜日) 12:29
温暖化は自然現象の一つかもしれません。我々が日常生活の中でも気を付けなければいけないこともあるでしょうね。
投稿: 吉田勝也 | 2019年9月26日 (木曜日) 16:02
吉田勝也さんへ
いろいろな要因が絡み合っていますが、基本は地球規模で、人のはそれを加速させているのかもしれません
投稿: 玉井人ひろた | 2019年9月26日 (木曜日) 17:09
ちょっとしたミスで投稿をダブらせてしまいました。これを削除したいのですがどうすれば良いのでしょうか?
投稿: 吉田勝也 | 2019年9月27日 (金曜日) 10:52
吉田勝也さんへ
なんだか一昨日からコメント表示が出ない障害があり、其れでダブったのだと思います。
削除、または編集したいコメントの指定をしていただければこちらで削除・編集はいたします
投稿: 玉井人ひろた | 2019年9月27日 (金曜日) 11:40