清和会 VS 宏池会
毎晩生放送で多彩なゲストが登場する「プライムニュース」(BSフジ)と「報道1930」(BS-TBS)、昨夜のゲストとその言葉は非常に興味深いものでした。
プライムニュースの前半ゲストは“政党渡り上手の八方美人”で有名な高市早苗総務大臣でした。
G5についてのゲストでしたが、高市総務大臣が得意満面の笑顔で語ったのは、昨年のような洪水氾濫を防ぐため都道府県や市町村が管轄する準河川・普通河川の防災工事を、総務省が先導し工事の援助などするというもので、予算として‘1000億円’を計画しているというものでした。
河川の管轄は国土交通省ですが、国土交通省には国が所管する一級河川を担当してもらい、総務省はその支流を受け持てば防災工事が迅速に進むはずだという考えのようです。
実に素晴らしい計画だと思いますが、消費税を10%に引き上げてもなお予算が足りず、またまた国債を発行して国の借金を増やしている安倍政権に1000億円もの予算はどこから捻出するというのでしょう?
安倍政権へのご機嫌取りでのバラマキ計画にしか感じられない軽薄な法案に思えてなりませんでした。
そして、もう一つの報道1930のゲストは、現在は共に政界を引退した亀井静香氏と古賀誠氏の閣僚や政党職経験者のお二人でした。
特に古賀氏は元自民党政調会長を務め第7代宏池会会長を務めた人物ながら「憲法9条改正反対」として有名で、「憲法9条には針の孔ほどの改正があってはならない」「9条は国際遺産である」と公言し、安倍総理ら現政権の考えに真っ向から反論している人物です。
番組では、二人は意見が分かれるところがあったのですが、9条と自衛隊に関しては一致して、
「自衛隊は、現憲法下で認められた組織なんだから、違憲じゃないのだから、9条を変える必要なんかないじゃないか」
ということを言いながら、大笑いしていました。
現在の宏池会の第8代会長は岸田文雄自民党政調会長が務めていますが、同番組に岸田会長が出たときに
「9条に自衛隊を明記するだけで、1項2項を残すのだから、古賀氏の主張とは矛盾しない」
という発言をしたのですが、古賀氏はその考えに対し
「全くそれは違います。」
と、笑いながら完全否定していました。
今の自民党では、自民党の本流である宏池会からの総理大臣が故宮澤喜一総理を最後に13年以上出ていないらしく、総理大臣の全てが清和会から選出されているらしく、宏池会としては岸田総理誕生を望んではいるようなのです。
ただ、古賀氏としてはなんでも安倍総理の言うがままの岸田氏が、とても不甲斐なく思えているようです。
亀井氏は
「このままだと、自民党内から「晋三なんか嫌だ」という造反者が必ず出る」
と、あからさまに安倍総理を呼び捨てで批判して、番組MCが思わず苦笑いしていました。
安倍政権が長くなり、清話会VS宏池会の動きが起こりそうな気配のようですが、そうなると岸田政調会長の立場は微妙になるでしょうね。
いずれにしても、自民党は党の外野が騒がしくなってきたようです。
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コメント
今の自民党では腰の据わった造反者は出てこないでしょうね。それより公明党が造反しないのが不思議です。創価学会員の目減りは脅威的のようですが、やはり党・学会の意見がすれちがい、腰が据わらぬ現状があるようです。
投稿: ましま | 2020年1月23日 (木曜日) 20:41
ましまさんへ
亀井氏いわく「石破は造反する」と断言してました
投稿: 玉井人ひろた | 2020年1月24日 (金曜日) 07:57