ケンミンSHOW・・・「福島弁」
日テレ系テレビ番組で、毎週木曜日の夜に放送され、日本全国の食べ物や特徴を紹介するバラエティー番組「秘密のケンミンSHOW」という番組があります。
紹介されるものがだんだんわざとらしくなってきて、私は視なくなって久しいですが、昨日は「福島弁」にスポットを当てたコーナーがあったようです。
番組では↓の福島弁をクイズ方式で意味を訪ねたようです。
「にしゃの おんつぁが がおった?
したっけ あっぱとっぱしねーで こらんしょ」
当たり前ですが、福島県人の私には何でもない言葉ですが、判るでしょうか?
番組で福島県出身の梅沢富雄さんらが説明したらしく、次のような意味として紹介されました。
<意味>
「あなたの おじさんが 病気になった? そしたら 慌てないで 来てください」
福島弁を知らない方々には、上記のような大雑把なもので合っているし、よろしいかと思います。
しかし、福島で福島弁を使って生活している私には何とも違和感のある、変な福島弁とその意味にしか感じません。
まずもって、この福島弁は福島市あたりの言葉がベースになってあちこちのが混ざったような言葉なので不思議な言い回しになっているし、だいたい「目下」の者に言っているのか?それとも「目上」の者に言っているのかが判らない。
番組の福島弁の単語ごと意味
- にしゃの =おまえの、あんたの(目下に使う)
- おんつぁが=おじさんが
- がおった =病んだ。困った。弱った
- したっけ =それなら、そしたら
- あっぱとっぱ=慌てふためく
- しねーで =・・・しないで
- こらんしょ=来てください(目上への丁寧語)
つまり、目下に使う言葉に始まり、目上の人に使う丁寧語で終わるという、変な話し方なのです。
それに「おんつぁが」というような助詞の「が」をつける言い方はめったにしないです。
少なくとも、私の地域では違います。
正調福島弁、安達郡バージョンはこれです。
<目下に言う場合>
「にしゃのおんつぁ がおった?
ほんじゃ、アッパトッパしねで こうよ」<目上に言う場合>
「おめさんのおんつぁま がおったって?
したら、気ぃもまねで こさんしょない」
よく母たちが使う言い方を記しましたが、番組のとは違いますよね(?)
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コメント
方言は地域姓があって味がありますね。
投稿: 吉田勝也 | 2020年1月31日 (金曜日) 14:51
なるほど
丁寧語と俗(?)語では結構違いますね。
メディアに乗せるからには玉井人さんのような
専門家にきちんと相談してから乗せたほうが
県民に親近感より違和感を抱かせるでしょう。
NHK(あるは下請け?)の
制作への安直さが問われます。
投稿: へこきあねさ | 2020年1月31日 (金曜日) 15:00
吉田勝也さんへ
味があっても通じないのが困りものです
へこきあねささんへ
この番組は日本テレビですが、NHKもそうなんですかね?
投稿: 玉井人ひろた | 2020年1月31日 (金曜日) 17:27
文字に書くとイントネーションがわからず、ますますわかりづらくなりますね
投稿: ましま | 2020年1月31日 (金曜日) 19:44
ましまさんへ
おっしゃる通りです。
方言は文字にすると、平仮名だけになるし難解になります
投稿: 玉井人ひろた | 2020年1月31日 (金曜日) 19:48