ある高校生の提言「9月入学」
今から約14年ほど前の2006年(平成18)9月 に第一次安倍政権が発足しました。経済対策や北朝鮮問題が期待されましたが、若き安倍政権はいろいろな政策を掲げます。
その一つが“美しい国づくり”という名目の政策の中の「教育再生」でした。
その具体的政策が、大学の「9月入学」とし、高校卒業から大学入学までの約5か月間の時間差期間に「ボランティア活動義務化」を導入するというものでした。
その提唱の背景・理由は、この制度改革によって学力向上だけでなく、ボランティア活動を教育の一環として行うことで社会でのモラルの回復、そして何より入学時期を欧米と同じ9月にすれば、欧米など海外からの留学生の受入れと、日本からの留学生の派遣がスムーズになり、日本人の国際化(グローバル化)にも大きな効果が期待されるというものでした。
この構想は、安倍総理の体調不良などにより退陣したことや、教育現場からの厳しい考えなどの理由で廃案になってしまいます。
しかし、以前から4月入学のままでは外国と合わず留学手続きに悩んでいた大学では、「秋入学構想」などと名を変えて9月入学は検討が継続され、2013年(平成25)7月には東京大学などがその有利性を記した論文が発表されます。
そして、中央大学など一部の大学だけで「9月入学」が、実際に開始し現在に至ります。
そして、今回の新型コロナウイルスで臨時休校が続く中で、その第一次安倍政権が計画したころに生まれた1人の高校生から「9月入学へ変更」という提言が出されたことは、非常に面白いタイミングだと思いました。
たぶん、年度の考え方を変えたくないお役所を中心に、激しい反発が起こることは予想されます。
ただ、私個人としては、変えるなら今変えないともう無理で、日本は諸外国との違いで永遠に悩みを抱えていく気がします。
わたしは、9月入学は賛成します。
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コメント
個人的にはあまり賛成できません。
それもどさくさに紛れてですからね~
チャンスといえばチャンスでしょうけど。
投稿: もうぞう | 2020年4月30日 (木曜日) 19:17
もうぞうさんへ
日本ではグローバルスタンダードはかなり前から唱えられていますが、ネックは日本の年度の区切りであることはよく知られています。
今が、それについて準備するいい時期でもあろうと思います
投稿: 玉井人ひろた | 2020年4月30日 (木曜日) 20:03
私も基本的には9月新学期賛成です。
しかし、今年からという意見には拙速すぎると
思うのです。
① 情緒面。 昔、ある大学を受けて落ちました。
自分で発表を見に行くのが怖くて兄に行ってもらったのです。 「残念だけど、さくら散ったな・・」の
ような言葉だった。「さくら散る」、桜の中の入学式」
この6・3・3制などができてから
もうどのくらいになるのか
100年位たつのか。ともかく春に新学期、
春に新社会人というのは日本人には染みついている。
② 経済・経営面では、案外今年はうまくいくのかなぁ。
(ハハハ、コロコロ変わりますね)
③ グローバル化というけど合わせる必然性に乏しい。
ともかく国民的議論の盛り上がりがあって初めて
移行がスムースに行くと思いますが、このコロナの
どさくさにまぎれては納得がいきません。
投稿: へこきあねさ | 2020年4月30日 (木曜日) 20:33
へこきあねささんへ
私の身内に高校生の時に留学したのがいましたが、留学期間を終えて帰国後に1年間授業をやり直すことになり、まるで留年したかのようだったのを見て、とても日本は変だと思いました。
それが、4月入学と9月入学のギャップだったのか?と今思っています
投稿: 玉井人ひろた | 2020年4月30日 (木曜日) 20:40
来年孫が受験です。間に合いませんね。
投稿: 吉田勝也 | 2020年5月 1日 (金曜日) 10:03
吉田勝也さんへ
早まるという考えもありますね
投稿: 玉井人ひろた | 2020年5月 1日 (金曜日) 10:20
玉井人さん
うちの娘はあちらでの学業がそのまま日本の単位に
なる学校を選びました。
だから帰ってきてもそのままスムースに進学
できました。
ご親族の場合、お気の毒だったのかもしれないけど
カリキュラムが全然あちらとこちらでは違うから
案外重複というのもそのお子さんの将来に
役だったかもしれませんよ。
投稿: へこきあねさ | 2020年5月 1日 (金曜日) 17:02
へこきあねささんへ
役に立ったかもしれませんね。
ちなみにその身内の者には今、孫が居ます。
投稿: 玉井人ひろた | 2020年5月 2日 (土曜日) 07:49