ブラックパワー
5月25日、アメリカのミネソタ州東部にあるミネアポリス市で、白人の「デレック・チョーヴィン元警官」が、「息ができない!」と叫ぶ黒人のジョージ・フロイドさん(46)の首を8分以上にわたり膝で押さえつけ死亡させたことに対する抗議デモが起こりました。
5月31日深夜、一部が暴徒化し、複数の高級ブランド店や家電店などが破壊され商品が略奪されるなど混乱が続き、ニューヨークでは全域の夜間外出禁止令まで発令されました。
しかし、6月1日にミネアポリス市の事件現場を訪れた、亡くなった「ジョージ・フロイドさん(46)」の弟「テレンスさん」は、過激化し暴動に及んでいるデモ参加者に対し訴えました。
「みんな何をやっているんだ。そんなことで兄は戻ってこない」
と、その暴徒化したデモ参加者を非難し、平和的なデモを呼びかけたところ、デモの様相は一変した様子などが報道されました。
コビッド-19の報道一辺倒だった感がある報道も、この事件によって一変した気がしました。
第一回東京オリンピックの次に開催されたメキシコオリンピック、メダルを取得したアメリカの黒人選手が黒人差別を訴えた「ブラックパワー」は、私の記憶の中で最も印象が強いオリンピックの光景です。
今現在でもデリケートな問題なんですね。
聞くところによれば、事件を起こした白人警察官の上司にあたるミネアポリス市の、メダリアアラドンド警察署長は黒人だそうです。
この警察官は過去にも有色人種に対する過剰行動を何度か行っている偏見意識が強い問題警察官だったようで、上司が黒人であることへのうっ憤を晴らしていたのでしょうか?
この行為は、黒人だけじゃなく、まじめに業務を行っている多くの警察官に対しても、大きな犯行だったと思います。
亡くなりましたが、猪木と闘ったことでも有名になったプロボクサーのモハメド・アリさんがいました。
私が最初にすごいボクサーだと視ていたころは、カシアス・クレーと名乗っていましたが、突然にイスラム教に改宗し、モハメドアリに改名したのです。
その改宗の理由が
「イスラム教には人種差別がない」
でした。
白人は「黒人は危ない。怖い」、黒人は「おれたちは捕まったら無実でも有罪にされる」という潜在意識が未だにあるようです。
これも、変わらないアメリカです
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コメント
永遠の課題ですね。貧困が最大の原因か。
全ての人がそれなりの生活が出来れば、妬みや恨みのないのでは。真面目にコツコツと。
投稿: 風流人 | 2020年6月 4日 (木曜日) 22:45
アメリカに少しばかり住んだ時に
「ホームレス」という言葉を初めて実感しました。
都市の中でも「南の方の地区」には行っては
いけない、とよく言われました。そこは「ハーレム」を
はじめ、貧困層がかなりまとまって暮らしているところ
だからです。つまり、「危ない!」という意味。
心理面の白人の優生思想だけでなく、物理的にも
住居、教育、社会的など様々に差別は残留
しています。加えて、このコロナ禍。
失業人口4000万とも。有色人種だけでなく、
白人の知識層まで巻き込んだトランプ強権政権への
不満は容易に収束しないでしょうね。
あ~~あ、コロナも収束していないというときに。
投稿: へこきあねさ | 2020年6月 5日 (金曜日) 13:52
ジョージア州アトランタで、キング牧師の記念館に立ち寄りました。帰りに近くのレストランに寄ったとき、ウエーター、ウエートレス、会計など多様な人種の人がごく自然な姿でサービスに当たる姿を見て、当然のことながらやや異様な感じもしました。
投稿: ましま | 2020年6月 5日 (金曜日) 13:58
風流人さんへ
日本人が抱く、中国や韓国の人々への考え方も似たような気がします。
へこきあねささんへ
アメリカに居たことがあるんですか。それなら、その差別を肌で感じてきたわけですね
ましまさんへ
日本人には慣れない風景でしょうね
投稿: 玉井人ひろた | 2020年6月 5日 (金曜日) 18:55
アメリカのトランプは、中国を非難しているが、自分のやっていることと大差ないな~
投稿: もうぞう | 2020年6月 5日 (金曜日) 18:57
もうぞうさんへ
似ているから、相手の悪いところが目立つのかもしれませんね
投稿: 玉井人ひろた | 2020年6月 5日 (金曜日) 19:00