「ちゃんとしなさい」の「ちゃんと」とは?
昔から親が子供を叱るときに使う言葉、特に母親が良く使うひとつに「ちゃんとしなさい」というのがあります。
意味としては「きちんとすること」、「確かで間違いないようにするさま」などで、だらしない様子などを諌めるときに使われますが、よくよく考えれば「ちゃんと」とはなんともよく解らない不可思議な言葉に思えてこないでしょうか?
そこで、語源を探してみましたら、三つほど見つかりました。
その1>「擬音(チャン)説」
- 「ちゃんと」の「ちゃん」事態に意味は無く、「物が激しくぶつかり合う音を表す擬音語」で、「ガチャン!」の「ちゃん」といったことで、漢字で書くと「丁度(チャント。チョウド)」になる。
そこから「がっちりとかみ合っている」というイメージが、「ぴったり合わさっている」「きっちりとしている」へと発展した。
(林 修氏の解説、『日本国語大辞典』より)
その2>「古代中国語「正」説」
- 古代中国語には正しいありさま、適切なありさま、整ったありさまなどを表す語で「正」という文字があり、その発音は「チェン」ですが、日本では「チャン」という発音になり、それが転じ「正(ちゃん)としなさい」というふうになっていった。
その3>「漢語「長得」説」
- 漢語には、チャントと読む「長得」という言葉があり、これは「優れた、長じた、立派に」という意味の副詞語で、これを採用したことば。
多くの解説では、「今でしょ」で有名な林修氏が言っているように「その1」の説になっていますが、中国由来の「その2」と「その3」の語源も信ぴょう性が高いと思います。
つまり、中国語由来は間違いなさそうで、それらが複合的に合わさって現在に至っている気がしました。
ちゃんと調べれば、もっとわかるかもしれませんが、語源はこんなものでしょう
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コメント
この地球では6900ヶ国語が有るそうです。
勿論それに付随する方言もあるわけです。
河野行革相のホームページには誰でも書き込みが出来るそうです。
これはいい、これは廃止だ、これは改善しょう。という事案は
さっさと、しっかり、処理しよう。
この内閣では唯一のちゃんとした政治家です。
投稿: 風流人 | 2020年9月17日 21:18
>風流人さんへ
独特の個性を持った政治家の一人だと思います
投稿: 玉井人ひろた | 2020年9月18日 07:50
日本語としていつごろから使い始めたか、方言として地方別に使い方に濃淡があるかなど調べると語源のヒントがつかめる可能性はあるが、しんどい話です。
投稿: ましま | 2020年9月18日 15:09
>ましまさんへ
私の地域は、古い日本語が方言として多く残っていますが、そういうのって多いのでしょうね
投稿: 玉井人ひろた | 2020年9月18日 16:01
新潟県内向けの雑誌に、「結婚してちゃんとしなきゃダメよ」
で、そのちゃんとって何でしょう?
などと、出てました。
のでびっくりしました。
投稿: もうぞう | 2020年9月18日 19:03
>もうぞうさんへ
偶然ですが、なんともタイムリーな記事でした
投稿: 玉井人ひろた | 2020年9月18日 19:50
こんにちは、玉井人ひろたさん。
「ちゃんとしなさい」の「ちゃんと」、なるほど
主にこの3種類の語源説があるのですね?
どれもそう言えばそうかも と思います。
漢字は中国から入ったものがほとんどなので、
日本に入って来た可能性は大きいでしょうね。
投稿: 浜辺の月 | 2020年9月22日 11:42
>浜辺の月さんへ
漢字の意味は、日本と中国は微妙に違いますからね。
諸説が出やすいです
投稿: 玉井人ひろた | 2020年9月22日 15:39
漢語『長得』にいい意味があると伝わったそうですが、北京語には
そういう意味は全くありません。『 長得〜』後ろに形容詞が来て初めて意味を為します。『長得好』『長得不好』『長得可愛』のように、『長得』は、後接の形容詞のように、育ったという意味だけですから、
ちゃんとの語源としては、怪しいでしょう。
投稿: ピンイン | 2021年10月27日 13:37
>ピンインさんへ
丁寧なコメントと情報、ありがとうございます
投稿: 玉井人ひろた | 2021年10月27日 17:21