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2020年10月 2日 (金曜日)

‘とうしょう’ のシステム障害で ‘どうしよう’

東証で発生したシステム障害による全銘柄の売買が丸一日停止という異例の事態は、日本社会のデジタル化(ICT化)推進を掲げる菅政権にまで影響が及んでしまいました。

「デジタル庁」の設置など声高に掲げた政治方針は、逆の意味で重要な国家プロジェクトになった気がします。

<「東証」のシステム障害の一覧

  • 2005年11月 1日、コンピュータプログラムミスにより、全上場銘柄の取引を一時停止。午後1時半から取引開始。
  • 2006年 1月18日、ライブドア事件で大量の売り注文に対し、リアルタイム処理が追いつかず、午後2時40分に全銘柄取引停止。
  • 2012年 2月  2日、3つのサーバで不具合が発生、午前9時より241銘柄の取引を停止。後場から取引開始。
  • 2018年10月 9日、1つのサーバで不具合が発生、一部の証券会社で売買が遅延したり、注文ができなくなった。野村証券、SMBC日興証券では昼前後に取引再開。

それにしても、↑のように、世界第3位の取引を誇る東証のICTの脆弱さ、トラブル発生の多さは、そのまま日本全体のICT後進国を表しているようです。

加藤勝信官房長官は1日午後の記者会見で

「投資家の取引機会の制限につながる。大変遺憾だ」
「金融庁で原因究明、再発防止などについて、しっかりとした検証がなされるべきだ」

と厳しい口調で語ったようですが、システム障害は金融庁の問題なのでしょうか?少し、的が外れている気がしました。

政府は朝から対応に追われましたが、菅総理は記者の問いかけにだんまりを決め込んでしまいました。

普及が遅れるマイナンバーカードを2022年度末までにほぼ全国民に交付すること、自治体間で異なるシステムを25年度末までに統一する目標、このシステム障害への対応を見る限り、どう考えても国のセキュリティーを信用できませんね。

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コメント

富士通と言えば神奈川県のサーバー問題。
ハードディスクを持ち出しネットで販売した。

寿命がきたハードディスクなどはただでも要らない。
おそらく、ベータを取って売り付けるのだろう。

東証のシステムダウンはハードディスクと回りのメモリーらしいが、どの様な管理かはわからない。
なぜ、予備に切り替わらなかったか。

富士通は公的な仕事が多いが、二度と起きないシステムを構築しないと日本の恥になる。

投稿: 風流人 | 2020年10月 2日 (金曜日) 18:44

>風流人さんへ

世界一のスーパーコンピューターを作った会社ですからね。トラブルは困りますね

投稿: 玉井人ひろた | 2020年10月 2日 (金曜日) 19:18

「とうしょうもない」失態です。なんでも東京に置けばいいというものではない。この際すべてを大阪にまかせ「たいしょう」にして、二極化を図った方が国のためでしょう

投稿: ましま | 2020年10月 3日 (土曜日) 08:51

‘とうしょう’ のシステム障害で ‘どうしよう’・・・タイトルがいいですね。

投稿: 吉田勝也 | 2020年10月 3日 (土曜日) 10:34

>ましまさんへ

新聞にもありましたが、機械やシステムに故障は付き物。そのバックアップが大事ですね


>吉田勝也さんへ

ありがとうございます。平仮名にしたら似ていたので、やってみました

投稿: 玉井人ひろた | 2020年10月 3日 (土曜日) 13:43

デジタルやアイティを進めたいのに、ときどきこのざまですから、慎重になる人が続出するわけです。

投稿: もうぞう | 2020年10月 8日 (木曜日) 07:11

>もうぞうさんへ

そうなんですよね。一番は、担当する閣僚がICTに弱い人ばかりというのが、一番不安です

投稿: 玉井人ひろた | 2020年10月 8日 (木曜日) 07:48

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