爪楊枝の、あの形状は・・何する?
楊枝というのは、奈良時代に仏教と共に中国から伝わったものだそうです。
楊枝は2種類が有り、一つは「房楊枝(ふさようじ)」で現在の「歯ブラシ」、もう一つは爪代わりに使う「爪楊枝(つまようじ)」ですが、現在は楊枝と言ったら「爪楊枝」を指すのが一般的です。
伝わったころは材料に痛み止めの「アスピリン」を含有する「柳」の木が使用されていたそうですが、現在はいろいろです。
ちなみに、我が家では主に竹製です。
楊枝には頭部が「こけし」の様なのが見られますが、何のためにそうしたのかが意外に面白いのです。
↖このデザインが誕生したのは昭和36年(1961)頃のことだそうで、当時の「爪楊枝組合」によって考案されたそうです。
それまで楊枝の作り方は、倍の長さを持つ木材の両端を細く削り、真ん中を丸ノコで切断していた。
しかし、この製法だと頭の部分になる切断面が毛羽立って「ささくれ」ができて商品が痛むことが多かった。
そこで丸ノコに代わり、グラインダー(砥石)を高速回転させ、ささくれを削り取ることにする。
ところが、今度はグラインダーとの摩擦熱で切断面が焦げて黒くなり、汚れているように見える、という新たな問題が発生。
←この黒い部分をどうにか処理できないかと考案されたのが、「こけし人形」の「黒い頭」に見立てるというアイディアだそうで、そこから民芸品のこけし状に側面を溝をつける楊枝が出来上がったそうです。
目論見は当たり、「黒い切断面が黒髪の頭のように見え、かわいい」となり普及していき現在に至るようです。
「こけし」と言われれば見えなくもないですが、気が付かなかったですね。
ただ、楊枝の頭部が黒や茶色になっているのは気付いて「なんで黒い」とは思っていましたが、こんな裏事情があったなんて知らなかったですね。
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コメント
つまようじが、こけしの形状から来ているのは、しっていましたが、てっぺんが黒っぽいことは、知りませんでした。
奥が深いですね~
投稿: もうぞう | 2021年1月 5日 18:33
>もうぞうさんへ
わたしは、黒いのだけに気付いてましたから、私と逆ですね。
投稿: 玉井人ひろた | 2021年1月 5日 19:32
高級楊枝と知られるクロモジ、クスノキの仲間。
高級和菓子で煎茶に付き物の黒文字。
残念ながら、無粋なもので見た事がない。
虎屋の羊羹を頂いたら……
投稿: 風流人 | 2021年1月 5日 19:43
>風流人さんへ
高級な楊枝は手作りでしょうから、こういう細工は無いと思います
投稿: 玉井人ひろた | 2021年1月 6日 07:53
なるほどよくわかりました。
気になっていましたが・・・。すっきりしました。
投稿: ひで | 2021年1月 6日 09:19
私はあの溝は滑りにくくするもの、と思っていましたが
そんな思惑があったのですか。
そう思ってみれば、つまようじもかわいく思えます。
投稿: へこきあねさ | 2021年1月 6日 16:29
>ひでさんへ
やはり気になっていたのですね
>へこきあねさんへ
わたしも同じでした。こけしには見えないですよね。
投稿: 玉井人ひろた | 2021年1月 6日 17:03