世代間の方言ギャップ
隣接する本宮市に在るミニFM局「FM-mot.com」(FMモットコム)、そこで人気なのが局の地元MC2人と地元の方言で昔話の語りべをしている女性2人とで、とりとめもない話をするコーナーです。
話しは、家族の近況から世界情勢までいろいろですが、ほんとうにくだらない大笑いの井戸端会議でおもしろいのです。
きょうは、「標準語を話しているつもりが訛っている」という方言の話しになって、各自のいろいろな方言にまつわるエピソードのことになりました。
わが地域では「ごみを捨てる(ゴミ出し)」ことを、「ごみを投げる」というんです(笑)
そこで「ゴミ、投げでこ」(ゴミを捨ててこい)て言ったら、「ごみ投げたら、散らかるだろう」と言われた、というはなしに始まりました。
面白かったのが、MCの知人のばあちゃんが孫に対して言った言葉のエピソードです。
宿題などをやっていた孫に対し、祖母が言った言葉です。
祖母「べんきょ、はがいってっか?」
と言われて、それに孫が答えます。
孫 「お墓参りは、来週の日曜日に行きます」
スタジオは大爆笑でしたが、それの何がおかしいのか?判った方は私たち地元の人々ぐらいでしょうね。(笑)
そしてこれは、昨今の福島県内の若者や子供たちが、年寄や近在の人と話すことが無くなってしまった証でもあります。
この祖母が言った言葉の内容を、標準語に直すと判ります。
「はがいってっか?」は、現代人ではあまり使われなくなった言い方の「捗(はか)が行っているか?」が訛ったもので、「勉強は捗っている?」という意味で祖母は聞いたのです。
ところが、孫は「捗(はか)」を「墓(はか)と思ってしまったことでとんちんかんな答えとなり、スタジオのみんなが笑ったのです。
ローカル局ならではで、東京の人には絶対に受けないトークですよね。
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コメント
私は新潟弁や秋田弁に慣れているからか「はがいってっか?」でちゃんと「捗っているか?」の意味と分かります(^^;)「墓に行く」の場合は「墓さ行ぐ」と助詞が入りますよね。
投稿: 山桜 | 2022年5月12日 (木曜日) 20:29
>山桜さんへ
それはすごいですねえ(笑)
ちなみに、わが村で「墓に行く」と聞く場合の言い方にはいくつかのパターンがあります。
「墓゛行(い)ぐ」
「墓゛行(い)んべ」
お気づきのように、「さ」という助詞が入らないことがほとんどです。
投稿: 玉ヰひろた | 2022年5月12日 (木曜日) 20:47
方言の世代間のギャップは笑いのネタになりますね。
投稿: 吉田勝也 | 2022年5月13日 (金曜日) 14:01
>吉田勝也さんへ
そちらでも、こういうことは少なくない気がします
投稿: 玉ヰひろた | 2022年5月13日 (金曜日) 17:18
私は父が宮城県出身のせいかすぐわかりました。
方言もテレビの普及などで絶滅危惧種に近くなりそうで心配です。
投稿: へこきあねさ | 2022年5月13日 (金曜日) 17:43
>へこきあねさんへ
国語博士の金田一さんに言わせれば、国語は変化するのが常識だそうですから、方言が無くなるのも自然な流れなのかもしれませんよ
投稿: 玉ヰひろた | 2022年5月13日 (金曜日) 18:00
新潟も「はかいってるか」と言うようです。
投稿: もうぞう | 2022年5月15日 (日曜日) 18:33
>もうぞうさんへ
「捗が行く」は方言ではないのですが、あまり使われなくなって「捗る」のほうが多く使われるようです
投稿: 玉ヰひろた | 2022年5月15日 (日曜日) 19:52
玉ヰひろた さま
これは後段で記された貴殿の説明が無くても
私にはそっこーで分かりましたよ。
只 御地でもそれほど隔世の感覚が現実なんですね。
投稿: 輝ジィ~ジ | 2022年5月20日 (金曜日) 20:04
>輝ジィ~ジさんへ
考えてみれば、自分自身も子供のころなどにそれほど方言を知っていたわけではなく、周囲の方々としゃべるうちに覚えて言った気がしますので、年代が上がれば変わるのかもしれません
投稿: 玉ヰひろた | 2022年5月21日 (土曜日) 08:02