なぜ、そこに風力発電を作る
福島県の会津地方南部に存在する国有林に、総数が40基ほどにもなる国内最大級の風力発電事業の計画があります。
事業者は大阪市に本社が在る「日立造船」です。
しかしこの計画に、予定地の国有林に在る4町村【昭和村、会津美里町、下郷町、南会津町】が、同社に対し「建設白紙撤回」を要請したのです。
この国有林の建設計画検討エリアには↓
- 林野庁設定の「緑の回廊」
- 国指定天然記念物の駒止湿原
- 博士山鳥獣保護区
- 駒止湿原鳥獣保護区
- 舟鼻山周辺には貴重なブナの森が広る
など貴重な自然林環境があり、そこに風力発電を作るということは
「計画は自然保護、文化財保護、景観、防災などで多くの問題をはらんでおり、受け入れることはできない」
ということです。
ここで理由には上がっていませんが、湿原に在る植物というのは二酸化炭素を根から地中に出すことをしています。
つまり、湿原というのは温暖化ガスの倉庫みたいなもので、温暖化問題では絶対に無くしてはならない環境なのです。
これに対し、日立造船では
「進め方に法令上は問題ないと考えているが、これほど反対の声が強いとは思わなかった。」
これから、計画断念も含め検討を行う」
とコメントしたようです。
これは自然破壊の何物でもない本末転倒の計画でしかないことは、だれでも判ることでしょうが経産省(森加計問題の萩生田経産大臣)には解らないようです。
ここでも、「経産省」の権限の強大さに比べ、あまりにも「環境省」という部署の弱さ、権力の無さがよく解る事案だと感じました。
原子力発電所計画の時と全く同じです。
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コメント
省庁の「格」の違いってことでしょうか?
投稿: もうぞう | 2022年7月31日 (日曜日) 07:07
>もうぞうさんへ
それは相当あるようで、配置転換によって官僚の格付けも判るそうです
投稿: 玉ヰひろた | 2022年7月31日 (日曜日) 14:01