棋士 升田幸三 対 GHQ
現在史上初の八冠を制した藤井八冠の影響で将棋界はちょっとしたブームで活気づいています。
ただ私にとって将棋界の大御所と言えば、大山康晴、羽生義治、そして歌や芝居で有名な坂田三吉の方々です。
特に羽生氏が出てくるまでの大山棋士の将棋界での凄さは印象深いものです。
その大山氏と死闘を繰り広げた「升田幸三」という、破天荒な名棋士が居たことを今日の朝刊で知りました。
そもそも、将棋は古代インドの「チャトランガ」というもので、そこから欧米などのチェスも生まれた競技だそうです。
チェスと将棋はとても似た競技ですが、大きな違いはチェスは取った相手の「駒」は使えないのに対し、将棋は取った駒を使用できるところです。
そのため、将棋では取得した駒の使い方で大きく局面が変化するため、コンピューターもなかなか人間に勝てないということが起きているそうです。
さて話は升田棋士に戻りますが、戦後にGHQに呼び出された升田棋士が将棋とチェスでGHQと大論争を繰り広げた挙句に論破したというエピソードが朝刊に載っていました。
その論争とは?
GHQ曰く
「我々がたしなむチェスと違って将棋が取った相手の駒を自分の兵隊として使う。これは戦闘で捕虜に戦わせるのと同じで捕虜の虐待で人道に反する」それに対し、
升田棋士は冷静に言い返す「駒を使わないチェスこそ捕虜の虐殺だ。それに対し日本の将棋は捕虜を虐待も虐殺もしない全ての兵隊(駒)が生きている」
さらに続けて
「チェスは王様(キング)が危なくなると女王(クイーン)を盾にして逃げる。武士道では命を懸けて妻女を先に逃すものだ」
じつに痛快で面白い話です。
ただ、この話は升田棋士が語ったものでGHQがわには無いエピソードだそうです。
升田棋士はアマ囲碁八段を持ち徴兵も経験している人物ですが、その徴兵に対しても「日頃の不規則な生活から規則正しい生活にさせられて死なずに済んだ」と言い放ったそうですから面白い人物です。
坂田三吉、升田幸三の二人から見たら藤井八冠はどう映るのでしょうか?
たぶん、宇宙人でしょうね。
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コメント
こんばんは。
・「文章」を読んで。
これは、初めて知りました。
投稿: H.K | 2023年11月 5日 19:56
>H.Kさんへ
コメントありがとうございます
投稿: 玉ヰひろた | 2023年11月 6日 20:06