旧耐震基準のビルは100万戸以上
能登大地震の映像で一番の衝撃だったのは、コンクリート造りの7階建ての建物が横倒しになっていたことです。
鉄筋(?)コンクリート造りの大きな建物は、津波などでは緊急の避難場所としても考えられていたし、東日本大震災の際も1階部分がつぶれたのは何か所も見ていましたが、ああいう倒れ方は驚きと「どうして?」という思いで見てしまいました。
現在の耐震基準は1981年(昭56)6月1日に、『新耐震は6~7で建物が倒壊しない』へと引き上げられたものが採用されているそうです。
それに対し今回の地震で倒壊したビルは1972年(昭47)に竣工している旧耐震ビルで、『震度5程度で建物が倒壊しない』といものだったようですから倒れる可能性は非常に高かったことになります。
2021年時点で全国のマンションストック約686万戸のうち、震度6以上の地震発生で能登のビルのように倒れたり倒壊する可能性がある旧耐震マンションは約103万戸も有るんだそうです。
阪神淡路大震災(1995)の際も、倒壊したのは旧耐震基準のビルだったそうです。
ただ、耐震補強には莫大な費用面のほか工事自体が高度な技術となってしまうことや、住民の高齢化などで進められないでいることも事実です。
それは一般の個人の住宅も同じで、我が家でも耐震工事は行っていません。
こういうことに国家や自治体の予算が多く使われるといいのですが、世界情勢を鑑みるとそれだけに使っていられないですしジレンマです。
当然ながらビルには、「ここは旧耐震基準」などの表示はされていませんから確かめようがありません。
やはり、免災は運しだいのようです
少なくとも、人間が(平気で。兵器で。)壊すのだけは止めてほしいです。
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