・・蒸発・・
蒸発とは、科学的には液体などが気化することですが、1960年代後半(昭和40年代前半)に流行語となった〈蒸発〉とは、まわりの人からみればなんの動機もなしにある日突然姿をくらませてしまうことでその多くが当人の意図的な家出のことでした。
しかし、その中には意図的ではない「失踪」も多く含まれていました。
1994年(平成6)2月19日の午後1時10分ごろのこと、福島県南相馬市原町区下北高平に住む、元歯科医院助手兼事務員「増山ひとみさん」当時21歳は、同市原町区日の出町の歯科医院から軽乗用車で帰宅する途中に行方が分からなり、今日でちょうど30年が経ちました。
増山ひとみさんはその日、仕事帰りに当時入院中だった祖父に洗濯物を届けることになっていて、翌日に見つかったひとみさんの乗用車からはその洗濯物や彼女のかばんなどがそのままになってあったそうです。
ひとみさんはその日から3週間後に結婚式を控えていて、家出をするような動機も事情も無く南相馬署は懸命に捜査を進めたようですが未だに不明のままです。
まさに「蒸発」したかのような事件です。
ひとみさんの父親の一郎さん(77)は、30年も経ったとは思えないという思いと同時に「諦め半分、でも、もしかしたら…という思いがある。うやむやで終わってしまうのは嫌だ真相を知りたい。」と複雑な心境であることが新聞に掲載されていました。
1994年と言えば、同じ名前の曽我ひとみさんが母親とともに北朝鮮に拉致された1978年から16年後で、その当時はまだ北朝鮮による拉致は知られていなかった時期です。
拉致は主に新潟など日本海側ですが、隣接する福島県の太平洋側でも無かったとは言い切れません。
まさか・・・?という思いがしてしまいます。
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コメント
ふうん、そんな事件があったのですか。
「まさか!!」ですが、「まさか」も100%否定はできない「まさか」ですね。
北朝鮮は、戦後の日本人の心境を知りたい、という政治状況もあったようですし。
投稿: へこきあねさ | 2024年2月19日 (月曜日) 20:45
>へこきあねさんへ
まさか」というのは今では考えますが、当時は考えもしなかったでしょうね
投稿: 玉ヰひろた | 2024年2月20日 (火曜日) 08:57