« 自殺者2万人以上・・・44人減 | トップページ | 年度末の最終日 »

2024年3月30日

朝ドラ;女性判事 三淵嘉子

来週から新たに始まるNHK朝のテレビ小説「虎に翼」、このドラマのヒロインのモデルになっている女性がすごかったのです。

その人物は「三淵 嘉子(みぶち よしこ)氏」と言い、父親の仕事(台湾銀行勤務)の都合でシンガポールで1914年(大正3年)11月13日に生まれ、1984年(昭59)5月28日に69歳でお亡くなりなっているということですから、もしかすると新聞などで私はその名を一度ぐらいは目にしていたかもしれません。

この方のすごいのは、日本初の女性弁護士の1人であり、初の女性判事及び家庭裁判所長になったといことですがその経歴=人生がすごいのです。

東京女子高等師範学校附属高等女学校を卒業後、当時女性に対し唯一法学の門戸を開いていた明治大学専門部女子部法科に、1935年(昭10)に入学したことから始まります。

  • 1938年(昭13)に高等試験司法科試験に合格し、明治大学を卒業
  • 1940年(昭15)に明治大学同窓の中田正子、久米愛と共に日本初の女性弁護士となる
  • 1941年(昭16)に和田芳夫と結婚するも、1946年(昭21)に帰国後長崎の陸軍病院で戦病死。
  • 1945年(昭20)に長男や戦死した弟の妻子とともに福島県会津坂下町(あいずばんげまち)へ疎開(後に川崎市へ移住)
  • 1946年(昭21)11月3日に現行の「日本国憲法」公布され、1947年(昭22)5月3日に施行。
  • 1947年(昭22)最高裁判所発足に伴い最高裁民事局局付、家庭局創設に伴い初代の家庭局局付に就任
  • 1949年(昭24)6月4日に初の女性判事補となった石渡満子に次いで、同月28日に東京地裁判事補となる
  • 1952年(昭27)名古屋地方裁判所で初の女性判事となる
  • 1956年(昭31)裁判官の三淵乾太郎(初代最高裁長官だった三淵忠彦の子)と再婚。三淵姓となる
  • 1956年(昭31)東京地裁判事となる。広島と長崎の被爆者が原爆の責任を訴えた「原爆裁判」を担当。
  • 1963年(昭38)12月7日、「原発裁判」の判決は請求棄却とするも、日本の裁判所で初めて「原爆投下は国際法違反」と明言。

経歴で最も注目されるのは、女性初の判事と言こともそうですが、昭和38年の裁判で示した「原爆投下は国際法違反」というところでしょう。

いまでもそうですが、アメリカが日本国内外に流布した「原爆投下は終戦の為にやむを得なかった手段」という考えが当たり前になっていたころに、その行為について司法の立場として「国際法違反」と断じた勇気と法の番人としての信念をあらわすものでしょう。

その時の年齢は49歳、女性の地位もまだ認められない時代にすごい人いたものだと思いました。

そして、一時期ですが会津の坂下町で暮らしていたことは親近感が生れました。

ちなみに会津坂下町の坂下中学校の校歌は、会津に暮らしたことが有る縁でシンガーソングライターの小椋佳さんの作詞作曲のものです。

| |

« 自殺者2万人以上・・・44人減 | トップページ | 年度末の最終日 »

コメント

一般に東京制作のドラマの方が好きです。
期待しても良いかな?

投稿: もうぞう | 2024年3月30日 18:58

>もうぞうさんへ

良いかもしれませんね。ヒロインの俳優さんもNHK朝ドラ「ひよっこ」で好演をして今人気の人ですからね

投稿: 玉ヰひろた | 2024年3月30日 19:57

こんばんは。
・「文章」を読んで。
これは、初めて聞きました。

投稿: H.K | 2024年3月30日 21:35

>H.Kさんへ

私も初めてでした

投稿: 玉ヰひろた | 2024年3月31日 08:16

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 自殺者2万人以上・・・44人減 | トップページ | 年度末の最終日 »