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2024年8月 1日

南極の氷には意外な使い道

昔の南極観測隊員は、帰国する際にお土産として南極の石を持ち帰ったそうで、それらは隊員個人用や地元の学校や役場に寄贈したりしたものだそうです。

しかし現在は研究目的などで手続きしなければ持ち帰れないし、小さな石ころ一つでもポケットに忍ばせて持ち帰ることも厳しく制限されているそうです(処罰の対象)。

ただし、氷についてだけは「南極のおみやげ」として持ち帰ることが許されていて、帰国が近くなると「アイスオペレーション」といって隊員たちはこぞってオンザロック用にと、プチプチと気泡が出てくる氷山の氷をつるはしなどで削り取り空になった段ボール箱などに詰め込むんだそうです。

南極の氷は雪が降って融けなくなって氷になるもので、すぐにまたできるので環境破壊にはならないそうです。

それらは全て個人用のもので少ないですが、隊員たちの船である海上自衛隊の「砕氷艦しらせ」には大量の南極の氷が採取され積み込まれていることは知られていませんし、私も知りませんでした。

海上自衛隊の「砕氷艦しらせ」は、映像でもよく見られるように文字通り極地の海氷を砕きながら勇壮に進む艦艇です。

この砕氷の方式は「艦首を海氷上に載せ、船全体の重みで押し割る」というもので、ある程度の重量が無いと分砕氷能力が低下し、悪くすると開票に囲まれ身動きが取れないということにもなりかねません。

このため荷物を下ろしてしまった帰国時には、減った重量を補うため「南極の氷」を多めに積み込み、船体を重くして出発するそうです。

ただ氷を積み込んでも、しらせの搭載物資は往路の約1050トンに比べ、南極からの復路は約520トンと半分になってしまうそうです。

それだけ南極観測には多くの食料や燃料などの消耗するという証でもあります。

当然のことですが、しらせに積む氷は環境に配慮し採取する場所は決められ、そして重量をかせぐ必要な分だけしか積載は認められていないそうです。

その氷は帰国するまでにはほとんどが融けて海に流れ出てしまうようですが、大量にあるため一部はそのまま残るようで関係者らがお土産などにして分けたり、教材用として学校などや役所に提供されるようです。

現在、防衛省の鬼木副大臣が自身の選挙区内の学校で教材として南極の氷を配ったことが「公職選挙法に違反するのではないか」と、赤旗が掲載し共産党やマスコミが騒いでいる南極の氷とは、この重量を稼ぐため砕氷艦しらせに積まれて余った氷のようです。

つまり、希少価値の高いものを選挙区内で配るのは公職選挙法で禁止された寄付行為にあたる疑いがあると指摘されているその氷は、いわば「廃棄用の氷」だったことになります。

鬼木副大臣は海上自衛隊の船が南極で採取した氷を複数回にわたって自身の選挙区内で児童や保護者に配ったとは、「自衛隊に関心を持ってもらいたいという思いで、政治利用する意図は一切なかった」と述べているそうですが、わたしはそれは真意だと思いました。

事実、海上自衛隊は人手不足によるトラブルも発生しながら、どの艦も定数に達せないまま運用されている異常事態が慣例化し、防衛相副大臣として人員不足も考慮した活動だったように感じます。

そこまで知ってマスコミや共産党は攻めているのでしょうか?

私にはそうとは思えませんし、無知なままただ攻撃しているとしか感じられません。

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コメント

氷を持ち帰る、というのはそのような意味があるのですね。
でも、どうなんでしょうね。税金で採取したものを私有物のようにして選挙区の有権者や児童に配るというのは。

指摘されたから、もうこれからはやめる、といっていますが。

投稿: へこきあねさ | 2024年8月 1日 21:40

>へこきあねさんへ

せっかく税金を使って採取したのに、ただ捨ててしまうのはもったいないと思います。
良い教材になるのに、やめる(やめさせられる)のは残念です。

投稿: 玉ヰひろた | 2024年8月 2日 11:38

視点をかえると大きく違って来ますね。
白瀬が新潟に寄港したとき見学に行きました。
氷もたしかにありましたが、そのときは、もうお土産だったのでしょうね。

投稿: もうぞう | 2024年8月 2日 18:56

>もうぞうさんへ

単純に捨てるより、皆さんに持ち帰ってもらった方が良いかと思います

投稿: 玉ヰひろた | 2024年8月 3日 11:29

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